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転生とらぶる
ペルソナ3
1922話
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現れる紫の気体。
 以前、別のシャドウとの戦いで、順平は毒になった事がある。
 結果として俺の持っている解毒剤で何とかなったし、影時間が終わった後で検査をしたところ、特に後遺症の類も存在しないというのが判明している。
 だが……後遺症の類が存在しないからといって、この手の攻撃に何も感じるなというのは、無理がある。
 直接的な攻撃の類ではないだけに、その心理的な効果は大きい。

「いい加減にしやがれ! カストール!」

 荒垣の指示に従い、像のシャドウに向かって突っ込んでいくカストール。

「イオ、突っ込んで!」

 ガルは無効化されると言うのを知っている為か、ゆかりがイオに命じたのは、その質量を活かして敵に突撃する事。
 だが……敵は生き物のシャドウではなく、像のシャドウ。
 つまり、物理的な攻撃は意味がない……とは言わないが、普通の生き物型のシャドウや、もっと脆い……テーブル型のシャドウと違って、物理的に強い防御力を持っているのではないか。
 そんな風に思うのだ。
 ……まぁ、だからといって、今のゆかりと荒垣の手札で他にどうにかしようとするのは、ちょっと難しいとは思うのだが。
 突っ込むカストールに、像のシャドウはそのままの状況で迎え撃つ。

「マハガルーラ」

 再び周囲に風の刃が走る。
 カストールとイオは、その風の刃に当たるが……特に構わず像のシャドウに向かって突っ込んでいく。
 今はとにかく、ダメージを受けても敵に向かって攻撃をする必要があると、そういう事なのだろう。
 そして、実際俺もその選択肢は間違っていないと思う。
 ……そもそも、魔力はもうあまり残っていない以上、いざという時の回復魔法用にとっておいた方がいいだろうし。
 そんな風に思う俺の視線の先で、いよいよカストールが像のシャドウに正面からぶつかる。
 それも、ただの突進や体当たりではない。馬から伸びている角を前に出した、そんな突撃だ。
 像のシャドウは魔法を使ったばかりで身動きが取れないのか……もしくは、身体が像であるが故に、素早く移動したりするのは苦手なのか、カストールの攻撃を黙って待ち受けるしかなく……次の瞬間、お互いが派手にぶつかり合う。
 予想外だったのは、カストールの乗っている馬の角による一撃は決して致命傷にはならなかったという事だろう。
 それに続いてイオも像のシャドウに突撃するが、カストールの一撃で致命傷を受けない以上、イオの一撃も大して差はない。それでも……

「岳羽、見ろ! 風の魔法のように無傷って訳じゃねえぞ!」

 荒垣が叫んだ通り、カストールの一撃は像のシャドウに致命傷を与える事は出来なかった。出来なかったが……それでも向こうは無傷という訳ではなかったのだ。
 風の魔法では無傷だった像のシャド
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