第五章
[8]前話
「そうなんですね」
「そうだね、通報したから」
「後はですね」
「お巡りさんが何とかしてくれるよ」
警察がというのだ。
「ついでに動画も撮影したから」
「ユーチューブに流しますか」
「そうするよ、これで彼は終わりかな」
「そうなって欲しいですね」
「いや、どんな記者が書いてるかって思ったら」
「ああした記事を書くだけはありますね」
「まさにゴロツキだよ」
正真正銘のそれだというのだ。
「もうね」
「全くですね」
「動画は今ユーチューブに出したし」
早速視聴者が付いた。
「そしてね」
「はい、それからですね」
「警察が来たから」
早速その警官が来た、それも数人いる。
「この状況もユーチューブに挙げるよ」
「ニコニコにも出します?」
「いいね、じゃあね」
「そっちにもあげて」
「捕まる姿も撮影しよう」
こうして実際にだった、岩城は江後が現行犯で逮捕され通報される一部始終も動画に撮ってそうしてユーチューブ等にあげた、すると忽ち所謂祭りとなった。そうして彼等の大学に帰ると江後は破滅していて日刊キムダイの記者もだった。
「何か悪いことをしてね」
「あっちもですか」
「捕まってるよ」
「本当にどっちもどっちですね」
「全くだね、本当に媚びる人間はね」
「品性を徹底的になくすんですね」
「この目でよく見てわかったね」
岩城は呆れた目をしつつ葵に問うた。
「君も」
「はい、よく」
葵もこう答えた。
「嫌になる位」
「ああはなりたくないね」
「絶対に」
二人でこうも話した、とかく二人はよくわかった。権力は色々でどんな権力でも何でも媚びると徹底的に下品になってしまうことを。それは人間としてあってはならない姿であると。
権力の犬 完
2017・9・21
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ