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会長?生徒会長
第四章
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「一緒だったらしいな」
「じゃああの二人のこともよく知ってて」
「中学までどういった関係だったか知ってる」
「そんな人もいるの」
「そいつに話を聞いてみるか」
 林業科の代表がこう提案して他の面々もそれならとなってその普通科の学生、古田織莉子に聞いた。茶色のロングヘアに大きなはっきりとした目で長身の少女でバレー部に所属しているとのことだ。
 その織莉子に聞くとだ、彼女はソプラノの声でこう答えた。
「あの二人生徒会じゃ仲悪いの」
「それもかなりな」
「いつも言い合ってるのよ」
「それが前の清掃の時は普通に一緒に作業してて」
「不思議だったんだけれど」
「中学まで普通にね」
 織莉子は自分に話す彼等に普通の表情でまた答えた。
「友達同士だったわよ」
「えっ、友達同士?」
「そうだったの」
「喧嘩ばかりしてるんじゃなくて」
「そうだったの」
「お家がご近所同士で」
 それでというのだ。
「小さい時から一緒に遊ぶことも多くて」
「おいおい、ご近所さん同士だったのか」
「意外ね」
「それで小さい時から一緒に遊んでいた」
「仲悪くないじゃない」
「だから仲悪くないわよ」
 織莉子は彼等に確かな声で言い切った。
「別にね、少なくとも私が知ってる限りでは」
「じゃあ何で仲が悪いんだ、生徒会だと」
「いつも意見衝突させてるのに」
「それがどうして」
「生徒会では」
「いや、私もそこは知らないわよ」
 織莉子はいぶかしむ農業科の面々にこう返した。
「ただ、二人共私が知ってる限りではね」
「子供の頃からよく一緒に遊んでて」
「仲も悪くない」
「そうだったの」
「そうよ。むしろ一緒に作業とかしたらお互いよく知ってる者同士だから」
 そうした間柄だからというのだ。
「息合ってたわよ」
「そうだったのかよ」
「あれで」
「あの掃除の時みたいに」
「連携しっかりしてたの」
「二人共自分達から動くし」
 織莉子が言うこのことは農業科の面々も知っていることだった。
「悪い関係じゃないわよ、また言うけれど私が知ってる限りは」
「じゃあ何でなんだ?」
「生徒会じゃ仲悪いのよ」
「一方が右で一方は左」
「そんな感じなのに」
「それじゃあ本人達に聞いたら?」
 織莉子はいぶかしむ彼等にアドバイスをした。
「それならわかるでしょ」
「そうだな、あいつ等に直接聞けばな」
「すぐにわかるわね」
「本人達に聞けば」
「それでね」
「そうでしょ、じゃあね」
 そういうことでとなってだ、農業科の面々は二人に直接生徒会室で聞いた、すると二人は彼等に至って冷静な表情で答えた。
「いや、先生に言われたから」
「校長先生に」
 農業科の校長にというのだ。
「生徒会長と副会長は喧嘩しろって」

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