《第零巳》~プロローグ
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五時半、三十分早いがまあ妥当か。
私はだんだんその建物に近くに歩み寄ると、目前に玄関を見つけた。
「何か無気味だなぁ……。」
しかし真っ暗で怖かったので、取り敢えず窓ガラスから内装をこっそり覗いてみることにした。
私は、そっとガラスに手をおき、ひっそり中を覗き込んだ。
─しかし何も無かった。人気は無く、ほとほと真っ暗である。
「あれっ、俺場所間違ったかなぁ、有無......。」
私は何処かしら心配になったので、もう一度オープンカーに駆け寄りエンジンをかけ、ナビゲーターの方を確認した。が、モニターには間違いなく○○○の地名が確かにあった。
私は、一人首を傾げ、又あの殺風景な建物に向かうと、再び窓ガラスから内装を確認してみた。
──すると、様子が先程とは大きく異なっていた。
私はその著しい変化に、私は首を傾げた。
部屋の中では、得体の知れない青白い光たちが、作業服に見にまとった男共を明るく照らしていた。作業服の男達は、まるで機械のように規則正しく、作業に勤しんでいた。
刹那、一人の男が、こちらを向いた。
──目が合ってしまった!!
私は、心臓が止まるかと思う程驚いて、反射的に息を殺し、目をそらして知らん顔をした。
男は暫くこちらを見て不信に思う様子だったが、暫くすると作業に戻っていった。
私は甚だしく溜飲を下げた。
そして今度は別の窓ガラスに移動して見る。
一時してみて、何より存在感があるよなぁ。と、思ったのが、部屋の真ん中に居座るボンベである。
そのボンベは、部屋の三分の一をしめる程、結構な大きさであった。
これらのものは、私と何か関係があるのだろうか?
狩高見さんは何故今頃私を呼んだのだろうか?
「なんだよ......、ますます意味が分からん。狩高見さん何考えてんだよ!!」
呟くと同時に、私は彼に電話をかけようとポケットの中にあるスマートフォンを取り出そうとした。
────その時だった!!
五臓が浮いた。
私が呟いた途端に、足元に大きな穴が空いたのだ!
「うおわわわわわ!!!!」
忽ちのうちに身体中は地中に引っ張られるみたいに、考えられない程ぐんぐん落下する。
私は、普段出さないような情けない大声で叫び放らし、暗闇に消えていった。
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私はゆっくり目を覚ました。
「なんだ.......?」
小声で呟く。
私は知らぬ間に、一般家庭のリビング風な部屋のソファーに腰掛けていた。
そして、何よりも仰天なのが、私の座っているソファーに向か
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