想いの時間
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野生動物…いや、猛獣みたいなのはジョジョだけどね」
「それわかるかも。カルマ君と違って普段からギラギラしてるよね」
事実、普段の丈一郎は彼女たちの言う通り、鋭い目つきに烏間先生との模擬戦中は猛獣の様に力強く暴れてナイフを当てており、正に理性を持った野獣が人間の皮を被った様な人物と言えた。
「あ!そういえば中村さん」
「んーどうはしたのはへ?(どうかしたのかい?)」
と、いつのまにか空き時間に買った大福食べながら答える中村に岡野が問う。
「中村さんってジョジョのことどう思ってるの?」
「っ!!!!ゲホッ!ゲホッ!!」
完全に油断していたせいなのか『え?この人死ぬんじゃないの?』と思ってしまえる程中村はむせた。
「ちょっと!大丈夫?」
と近くにいた茅野は中村の背中をさする。
「ゲホッ!……ゲホッ!……大丈夫だ問題ない。」
「いや、ふざけてる場合じゃないから」
「でも、それは私も気になってた。普段から一緒に居るしそこら辺どうなの?」
と、片岡がさらに問い詰める。更に、ほかの女子の注目も一気に中村へと集まり完全に逃げ場が無くなった。
(うわー…これは逃げられないかな……)
玉砕覚悟で中村は腹をくくる…そして
「ジョジョか……少なくとも私はジョジョが好きだよ」
微笑み想いを伝えた。
『ファッ!!?』
まさかの返答に、その場に居た全員が驚いた。当たり前である、あっけらかんと世間話をするかのように異性を好きだと言ったのだ。
「それって友人的な意味で?」
「もちろん異性的な意味で」
ストレートな言葉に聞いている側が恥ずかしくなったのか、全員が僅かに顔を赤らめる。
「じゃあ……告白するんですか!?」
「まぁそりゃあしたいけど…多分無理」
「えっ?」
「ど、どうしてですか?」
「それはね……」
そう言い詰め寄る茅野と奥原に中村は笑みを浮かべ語り始めた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
1年前…某月某日
「午後の授業イマイチやる気出ないからジョジョの昼寝場で昼寝でもしますか」
そう言い中村はジョジョが昼休みに行く昼寝ポイントを目指してブラブラと歩いていると突き当たりの奥から聞き慣れない声が聞こえて来た。
「東城 丈一郎君…好きです!私と付き合って下さい!」
瞬間、中村の第六感が反応し、即座に近くの壁に寄り添い、聞き耳をたてつつバレない様にそっと覗きこむ。
(生の告白なんて初めて聞いた〜〜!しかも、あのジョジョに告白って中々の猛者
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