ペルソナ3
1921話
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えんだよ」
「だ、誰が夫婦ですか、誰が!」
私は不満です! と言いたげな様子を隠しもせず、叫ぶゆかり。
「はいはい。分かったから、とにかく上に進むぞ。出来れば次の番人シャドウを倒しておきたいしな。後ろから……いや、この場合は下からか。桐条達もこっちを追撃してきてるし」
番人シャドウという強敵こそ、基本的に俺達が倒している。
だからこそ、下から俺達を追ってきている桐条達――正確には桐条はエントランスでバックアップなので、有里達――は、順調に俺達を追ってきている。
ただ、今更俺が言うまでもない事だが、心配なのは、俺達が全ての番人シャドウを倒している……つまり、有里達から強敵との実戦経験を奪っているというのがある。
ここが何らかの原作の世界で、ペルソナチェンジという特異な能力を持ち、転校生で、転校してきてすぐにファンクラブが出来るような有里が主人公なのは、恐らくほぼ間違いない。
だが、俺はその主人公から強敵との戦いの実戦経験の場を奪っている事になる。
……代わりに、俺は模擬戦とかで強敵として有里の前に立ち塞がる必要があるか?
主人公だけに、恐らく……本当に恐らくだが、有里にはこの先、試練のようなものが立ち塞がる筈だ。
それが具体的にどのようなものなのかは、俺にも想像は出来ない。
だが、ここが何らかの物語の原作の世界であると考えれば、その可能性は非常に高い筈だった。
となると、ここで俺達が暫く待って有里達がこっちに追いついてくるのを待ってから、一緒に番人シャドウと戦うか……もしくは、俺が有里と模擬戦を行って立ち塞がる壁となるかのどちらかだろう。
どちらがいいのか。
うん、後で桐条辺りに相談してみるか。
主人公云々という話は出来なくても、番人シャドウと戦わないというのは、強敵との実戦経験の少なさとイコールになるという事を説明すれば、分かって貰えるだろう。
ああ、あのモノレールで戦ったイレギュラーシャドウと苦戦した理由は、順平の暴走以外、その辺りにも理由があったのかもしれないな。
今だから言える、いわゆる結果論だが。
……だからといって、順平が暴走した事を許せるかと言われれば、答えは否だろうが。
「アクセル、行くわよー!」
「ああ、分かってる!」
取りあえずハイレグアーマーについては一旦収まったゆかりが呼ぶ声に、軽く手を振ってからそのあと後を追う。
……ハイレグアーマーは空間倉庫の中にあるんだし、もしかしたら、本当にもしかしたら、何か機会があるかもしれないしな。
そうして色々な意味でストレスを発散させている様子のゆかりと共に、俺達はタルタロスの中を進んでいく。
出てくるシャドウはゆかりや荒垣、そして時々俺といった風に倒しつつ、途中で幾つかの魔法の籠もった宝石や
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