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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第百三十六話 鍛錬をしてその一
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           第百三十六話  鍛錬をして
 僕は部活が終わるとだ、朝とお昼に留美さんそして円香さんと話したことを思い出して合気道部の道場まで行こうと思った、それで実際にシャワーを浴びて着替えてからそちらに向かった。
 今の時間に出るとは聞いていない、けれどそれでもだ。
 気になってそのうえで道場に行ってみた、するとその前に制服に着替えてすっきりとした感じの円香さんがいた。シャンプーの香りがするのでシャワーを浴びてきたのだとすぐにわかった。
 その円香さんがだ、僕を見て言ってきた。
「あっ、まさか」
「うん、幽霊の話を聞いてね」 
 だからだとだ、僕も円香さんに答えた。
「来たんだけれど」
「あの、十二時なので」
 出て来る時間はというのだ。
「まだです」
「そうだよね、けれどね」
「気になってですか」
「うん、それでね」
 だからだというのだ。
「来たんだけれど」
「そうですか」
「ちょっと中に入っていいかな」
「はい、今から閉めるところでしたが」
「じゃあ少だけだね」
「どうぞ」
 僕に微笑んで答えてくれた。
「御覧になって下さい」
「それじゃあお言葉に甘えて」
 僕は道場の中に入った、円香さんも同行してくれた。何でも今日の鍵当番だとのことだ。
 それで中に入るとだ、ごく普通の道場だけれどだ。僕はその道場の中を見回して円香さんに言った。
「十二時になんだ」
「出ると言われていますが」
「ううん、見た人いるんだね」
「そうみたいですね」
「誰かな、見た人は」
「それは」
 その人はというとだ、円香さんは首を傾げさせて僕に言ってきた。
「よくわかっていません」
「そうなんだ」
「はい、我が学園の合宿は江田島でする部活は殆どで」
「学園でする部活は殆どないね」
「ですから多分」
 円香さんは考える顔で僕に話した。
「当直の方でしょうか」
「先生とか」
「そうした方でしょうか」
「深夜の警備員の人とか」
「そうした方でしょうか」
「学園の妖怪や幽霊って大抵そうした人達が見てるんだよね」
 この学園の数多い怪談話の目撃者はだ、
「あと大学で研究室に残って研究してる人とか」
「そうした方がですね」
「見たり会っているんだ」
「そうですか」
「うん、ただね」
 本当にこうし話はこの学園は本当に多いけれどだ。
「襲われたって話は一つもないんだよね」
「あっ、そういえば」
「あと不気味な妖怪や幽霊もいないんだよね」
「そうですね」
 円香さんもその話を聞いて頷いて答えた。
「この学園の妖怪や幽霊は」
「そうなんだよね」
「むしろ親しみが持てる感じですね」
「鬼とか河童の話もあるけれど」
 赤鬼青鬼や河童を見たという話もある。
「けれどね」

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