第三章
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「それを今からしましょう」
「それじゃあ今から」
「はい、私の部屋に来て下さい」
また佐紀の方からの誘いだった。
「そして契約を」
「どんなことをするのかな」
「簡単です、ベッドの中で」
「ああ、そういうことだね」
「これから宜しくお願いしますね」
「いきなりこうなるなんて。ただ」
ここでだ、勇人は佐紀にこう言った。
「人間の姿に戻れるかな」
「角とか翼とかですか」
「あと尻尾もね。消せるかな」
「こうすればいいですか?」
こう言ってだ、佐紀はそうしたものをすぐに全て消した。すると黒い水着の様なスーツもブーツも消えてだった。普通の白いブラとショーツに覆われただけの豊満なボディが現れた。完全に勇人好みのそれが。
「下着も」
「あっ、白なんだ」
「白が好きで」
下着の色はというのだ。
「それで」
「そうだったんだ」
「はい、じゃあ」
「これからだね」
「私のお部屋で」
佐紀は顔を赤くせて言う、その佐紀をだった。
勇人は自分から近寄って抱き締めた、すると佐紀も抱き返して彼を自分の部屋に案内してそれからだった。
二人は契約の儀式を行った、これが二人の交際のはじまりだったが。
佐紀は学校や日常ではかなり大人しい娘だった、しかしデート等のクライマックスのホテルや佐紀そして勇人の家に入るとだった。
サキュバスになった、性格や物腰は人間の時と同じだったが。
そうしたことはサキュバスだった、勇人はその佐紀と毎日契約の儀式を行った。勇人は高校生でこうした展開は望むところだったが。
その中でだ、勇人は佐紀と学校で一緒に昼食を摂っている時に彼女に聞いた。校舎の屋上で佐紀が作った弁当を二人で食べながら。
「あの仙台さんってさ」
「佐紀って呼んで下さい」
佐紀は笑って勇人に返した。
「もうお父さんとお母さん公認ですし」
「最初からだったね」
実は最初の契約の後で勇人は佐紀に彼女の両親に紹介されていいご主人様を得たと笑って言われたのだ。
「それは」
「はい、そしてクラスでも公認になってますし」
「それでうちの親からもね」
「交際許してもらってますので」
「僕達もだね」
「親しくです」
「名前で呼んでもいいんだ」
「私も勇人さんって呼んでますし」
佐紀は自分と一緒に自分が作った弁当を食べる勇人に言った。
「お互い様ですよ」
「だからなんだ」
「はい、では」
「うん、最初から呼びなおすね」
こう言ってだ、勇人は実際に佐紀を呼びなおした。
「それで佐紀ちゃんってさ」
「何でしょうか」
「サキュバスだけれど」
彼女の正体のことを話すのだった。
「魔力とかあるの?」
「ありますよ、サキュバスは儀式を重ねれば重ねる程です」
「魔力が強くなるんだ」
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