第七章 C.D.の計略
蜘蛛の襲撃
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
間がやばい。
このミラーワールド内で編集室に到着できなければ、締め切りは絶望的だ。
せめてあと数キロは進まないと・・・・・
「素晴らしいな。命をエネルギーとして喰らうそのシステム」
「!?」
だが、そこで声がかかる。
このミラーワールド内で、そんな言葉をかけてくるのは、今のところひとりしかいない。
「高円寺?」
「ああ、そうだ。俺だ」
ガチャガチャと八本の足を鳴らしながらその後ろをついてくるディスパイダーを従えながら、白衣の男、高円寺健人が龍騎の前に姿を現した。
ボーン、と、反転した時計が10時を指して、ビルに設置された時計が鳴る。
なんでこんな時にとイラつく真司だが、もうしょうがないといっそのこと諦めてみる。
いざとなれば、「EARTH」の仮面ライダーの仕事だと言えば編集長も許して・・・・
「いや・・・ダメだろうなぁ」
「ん?」
「あ、いや。こっちの話・・・・」
ぼやいた龍騎だが、気を取り直して高円寺に向き直る。
訊きたいのは、彼の目的だ。
蓮や北岡は知ったところでどうなるのだというだろうが、やはりこれが変えようのない城戸真司流なのだ。
「お前、なんで戦うんだよ」
「・・・・・へえ」
龍騎の質問に、高円寺は目を開いて、虚を突かれたようにきょとんとした。
そして、面白そうに笑う。
「フ・・・なるほど、君のようなライダーもいたのか」
「どういう意味だよ」
「いやなに。他人の命や願いを差し置いてでもかなえたい自分の願いをもって戦う者がライダーになるのだと思っていたからね。君のように相手のことを考えて、あまつさえ話し合おうとする者がいたとは思わなかったよ。あれだけの戦いを経て、なおそのままだというのがさらに面白い」
「・・・・知ってんのかよ。ライダーバトルを」
「知っているさ!!」
バサリと白衣を翻し、なおも気怠そうな眼をしながらつらつらと話を進める高円寺。
彼はライダーバトルを知っていると言った。
なぜかは知らないが。
そして、彼は更に戦いを求めるという。
「俺の研究テーマは「命というエネルギー」だ」
「ああ、知ってる」
「そうか。じゃあ説明はいらないな」
「いや、しろよ!!!」
話を始めたかと思うと、勝手に終わらせようとする高円寺に、話せよと叫ぶ真司。
その真司にえぇーという、本気で気怠そうな顔をして高円寺がぼやく。
「ああ、そうか。君はバカなんだなぁ」
「バカ言うな!!」
「まあいい、そんな君にもわかるように俺が解説しよう。ま、ライダーである君ならそんな難しくないから安心しろ」
ムカッ、と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ