第七章 C.D.の計略
蜘蛛のライダー
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―――かつての戦いの記録
13人の、願いを抱きし契約者。
願いがかなえられるのはただ一人。
生き残るのは最後の一人。
しかし、その戦いはそのすべての者の命を持って幕を閉じた。
願いによって因果がねじれ、そしてすべての者は何事もなかったかのように日常へと戻っていった。
だが忘れてはならない。
その戦いの異世界は、自分のすぐ隣、すぐ傍に今もなお存在する。
ほら、君の映っている、その鏡面にだって―――――
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最近耳鳴りがする。しかも頻繁に。
そんなことをボーっと考えながら、城戸真司はキーボードを叩く手を止めて耳に当てた。
覚えている。
これは、ミラーワールドからの呼び出し。
だが今はもう、その世界で戦いを強要するあの男も、願いのためのライダーバトルもなくなったはず。
故に、その耳鳴りの理由は一つしかない。
「またモンスターかよ・・・」
ミラーモンスター。
鏡面世界―ミラーワールドの住人共。
鏡から飛び出し人を取り込んで捕食する、魔化魍と並んでこの世界における驚異的な怪物どもだ。
はぁ、と溜息をつく真司。
彼もまた、仮面ライダー。
ドラグレッダーと契約した彼は、仮面ライダー龍騎となって13人にも上るライダーバトルの中に身を投じたことのある男だ。
とはいえ、それはすでに消え去った時間軸。
今あるライダーの力は、世界が危機に瀕した際に彼に与えたもの。
もはやこの世界でライダーバトルは起こらないし、戦わなければ生き残れないなどということはない。
それに伴い、ミラーワールドも沈静化していた。
無論、モンスターは存在し人を襲うことはあるが、以前ほど頻繁度は明らかに減っている。
それがここ最近、ひっきりなし――――とは言わないが、めんどくさいと思うほどには反応がある。
「あー・・・あれ?消えた」
行くしかないか、と腰を上げる真司だが、すると同時に耳鳴りが消えた。
どうやら誰かが倒してしまったらしい。
「んだよ・・・さて!こっちはこっちで、仕事しますか!!」
「うるっせーぞ真司!!黙って仕事しろィ!!」
編集長に怒られながら、記事を作成していく真司。
へーい、と言い「紫色のカラス発見か!?」といういかにも彼の好きそうな記事を書き上げていくのだった。
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「破ァっ!!」
ド
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