第七章 C.D.の計略
強烈な一撃
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れてしまい、足が滑ってグワン!と、掴んでいた手を中心に身体が揺れた。
「ッう!?」
「らあああ!!」
「こん・・・のやろぉっ!!」
そこに、容赦なく突っ込んでいくファイズ。
これでスクエアは終わりだ。
そう思われていた。しかし
「ゥオワァッ!!」
手を放し、宙返りするようにさかさまになったスクエア。
その動きはするりとファイズの刃を回避し、その胸のど真ん中に拳を叩き込んで、さらに脳天に蹴りを叩き込むほどのものだった。
バァン!!という音がして、小爆発と共にファイズの高度がガクンと下がる。
体勢を整えながら、そういやそういうのもあったなぁ!!と、舌を鳴らして見上げるファイズ。
対して、スクエアはというとファイズへの蹴りで身体を元に戻し、再び同じ地点を掴んでいた。
「クソッ・・・あれをどうにかしねぇとな・・・・」
『それなら俺たちが手を貸す』
「天道か?」
ぼやくファイズに、カブトからの通信が入ってきた。
雲上で空中戦を繰り広げるカブトとガタック、そしてドラゴンワームだが、その戦いは決着がつきそうもない。
雲の下の雷雨とは裏腹に、ただ静かな雲海での戦いは、ドラゴンワームの尾、爪、炎弾という、どれをとっても一撃で落とされる威力の攻撃で支配されていた。
しかし、その中においてもカブトとガタックは捕まらなかった。
というのも、回避のための行動は一度も取ろうとはしなかったためだ。
もし、距離を取ろうと背を向けていけば、ドラゴンワームの飛翔速度は易々とその背後に爪を伸ばして引き裂きつぶしていただろう。
小回りのスピードが優れているこのマシンに乗り、なおかつ突進という攻撃で常に懐の中へ中へと行こうとすることで、自然と相手の死角に入っていたのが功を為していたのである。
しかし、このままではいずれ落とされるかもしれない。
何せ相手には効いていないのに、こちらへの攻撃は一撃と来ているのだからそれはそうなる。
スクエアは、ファイズに二人が手を貸せば簡単に倒せる。
だが、その間このドラゴンワームを放っておけば、大変なことになることは必須。
ならばどうするか。
と、そこに一本の通信が割り込んでくる。
『俺が行く!!こっちは終わったからな!!』
「・・・任せた!!行くぞ、加賀美!!」
「おう!」
それを聞き、勢いをつけてマシンを地上に向けて急降下させるカブトとガタック。
その後を追って、ドラゴンワームもまた雲に突っ込んでいく。
ボボッ、と、二人のマシンが、雲を纏いながら突き破って雷雨の中に飛び出してくる。
その直後、ボフォア!!と、一
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