第七章 C.D.の計略
理解されない苦悩
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止めるのなら俺しかいないだろ。
関わりは、あまりにも薄い。
なにせ、話に聞き、そしてやってきたらラリアット気味に殴られただけなのだから。
だが、それでも巧は何かを感じていた。
妙なイラつきだ。
そう、これはきっと「同族嫌悪」に近いのだろう。
何せ自分も、結構昔はあんな感じだったから。
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もう空は暗く、街の街灯が輝きだす。
その路地裏で、呉木田はよくわからないまま逃げ続けていた。
ちくしょうちくしょう。
みんなしてやっぱ俺のこと莫迦にしやがって。
見てろよ。
俺だって出来ることを見せつけてやる・・・・あいつら度肝抜いてやる・・・・
よろよろとバイクを押して、公園のベンチに腰掛ける呉木田。
そしてふと、目に留まった夜景。
その中で、くっきりと光る一つの明かり。
「・・・・そうだ・・・・やってやる・・・・!!」
それを見て、何を思い至ったというのか。
エンジンを回し、一気にアクセルを捻る。
クラッチを通して動力が回り、呉木田はその場を後にした。
彼が向かうは、東京タワー。
この街の象徴といえるそこで、彼は一体何をしでかすつもりなのか。
呉木田の、長く大変な1日が、終わりに向かおうとしていた。
to be continued
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