第5章:幽世と魔導師
第139話「少し違う転生者達」
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―“エンジェルフェザー”
幾重もの剣戟を重ね、一瞬の隙を逃さず奏は攻撃を紙一重で躱す。
同時に、魔法を行使し、バインドで両面宿儺を拘束。
間髪入れずに羽のような魔力弾を展開し、炸裂させる。
「っ……!?」
しかし、それすらも大したダメージにはならず、咄嗟に奏は身を捻るように跳ぶ。
その瞬間、寸前までいた場所を大きな刀が薙ぎ払っていた。
「ふっ…!」
ギィイイン!!
「ぐ、ぅっ……!?」
すかさず追撃が繰り出され、奏はハンドソニックによる防御ごと吹き飛ばされる。
体勢を何とか立て直し、地面を滑るように着地する。
「は、ぁっ!!」
〈“Delay”〉
さらに追撃が放たれるが、今度は躱す。
背後に回り込み、奏は攻撃を放つ。
「甘い」
ギィイン!
「………」
だが、その攻撃も刀によって防がれる。
二つの顔と四本の腕が、奏の機動力を上回る防御をこなしていた。
「(…仕切り直し…。倒すのは、一苦労ね……!)」
どちらも戦法としては堅実な部類。
故に、どうあっても長期戦になるしかなかった。
「ぬぅうううううう!!」
「ザフィーラ!」
巨大な龍の尾が、はやて達を庇うように立ったザフィーラを吹き飛ばす。
はやて達を庇う事には成功したものの、大きなダメージは逃れられない。
「おいおい…あんなのをあたしらだけで抑えろっつーのかよ…!」
「だが、抑えなければ被害が拡大するだけだ」
ザフィーラがたった一撃で吹き飛ばされた事に、ヴィータは戦慄する。
だが、それでもやらねばならないとシグナムは構える。
『主よ!私の心配は無用です!それよりもあの龍を!』
「ザフィーラ…」
「私も同意見です。……一人一人の被害を気にしていては、勝てません」
飛んできた念話に困惑するはやてだが、アインスの言葉もあり、立て直す。
そこへ、龍…木曽龍神の尾が薙ぎ払うかのように振るわれた。
「っぶねー…さっきよりもやばかったぞ今の…」
「だが、あそこまで巨体であれば回避も困難なはずだ」
「だな!行くぞアイゼン!」
「二人共、サポートは任せて頂戴!」
その一撃を躱したヴィータとシグナムは、攻撃を警戒しつつも接近する。
そして、身動きを封じるように、木曽龍神に細い糸のようなものが絡みつく。
シャマルのクラールヴィントによる拘束だ。
「ちっ、手応えはあるけど、タフな奴だ!」
「巨体に見合った、とんでもない体力だな。それに、傷の治りも早い」
「ちまちま攻撃して
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