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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第139話「少し違う転生者達」
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に、こんな脅威があったなんてね」

「まったくだ。でも、だからこそ…!」

「絶対に解決しないとね……!」

 魔力にも惹かれるようになったからか、二人に妖が群がる。
 それを、背中合わせになりつつ対処する優香と光輝。

「優輝達に負けてられないからな!」

「ええ!親としての強さ、見せてあげる!」

 夫婦としてのコンビネーションを生かし、妖の包囲をものともせずに動く。
 その動きは、荒々しくも舞踏のようだった。











「……唸れ!光の奔流!」

   ―――“Lightning Judgment(ライトニング・ジャッジメント)

 司の言葉と共に、ジュエルシードから光が発せられる。
 その光は、周囲の妖達を消滅させ、眼前の巨大な妖をも貫いた。

「……さすがは海坊主。隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)さんの言った通り、これじゃあ倒れないか……」

 司が担当するのは海坊主が現れる門。
 海坊主と戦う際に、四国を守り続けていた隠神刑部という妖に会っており、注意勧告を受けていたのだ。

「でも、シュラインとジュエルシードがあれば…!」

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 海坊主の咆哮と共に、津波が起きる。
 自分を守るだけなら、司にとって造作もない事だが、被害は陸にも出る。
 江戸の時とは違い、海近くにも住宅や避難していない人はいるので、必然的に司はジュエルシードを使って津波をせき止めていた。

「打ち倒せる!!」

 圧縮された魔力が放たれ、海坊主の顔面を吹き飛ばす。
 大きな体が持ち上がり、沖の方に落ちる。

「……手応えあった。……でも、なんだろう……」

 その一撃は、確かに致命打とも言える一撃だった。

「(……隠神刑部さんの言っていた注意……嫌な予感がする)」

 しかし、司は嫌な予感が拭えなかった。



   ―――そして、その嫌な予感は的中した。





「っ……!?」

   ―――“満ちる瘴気”
   ―――“大暴れ”

 瞬間、海坊主の頭が瞬く間に修復され、霊力を伴った拳の暴力が司に降りかかった。















「ふっ……!」

     ギィイイイン!!

 一方、奏のハンドソニックと妖の剣がぶつかり合う。
 相手の妖の名は両面宿儺。二面性を持つ妖である。

「っ、堅い……!」

 奏の機動力を以ってしても、攻めきれない強さ。
 堅実な守りが、彼女の刃を決して通さなかった。

「はっ……!」

     ギギギギィイイン!

   ―――“チェーンバインド”
   ――
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