第5章:幽世と魔導師
第139話「少し違う転生者達」
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に、こんな脅威があったなんてね」
「まったくだ。でも、だからこそ…!」
「絶対に解決しないとね……!」
魔力にも惹かれるようになったからか、二人に妖が群がる。
それを、背中合わせになりつつ対処する優香と光輝。
「優輝達に負けてられないからな!」
「ええ!親としての強さ、見せてあげる!」
夫婦としてのコンビネーションを生かし、妖の包囲をものともせずに動く。
その動きは、荒々しくも舞踏のようだった。
「……唸れ!光の奔流!」
―――“Lightning Judgment”
司の言葉と共に、ジュエルシードから光が発せられる。
その光は、周囲の妖達を消滅させ、眼前の巨大な妖をも貫いた。
「……さすがは海坊主。隠神刑部さんの言った通り、これじゃあ倒れないか……」
司が担当するのは海坊主が現れる門。
海坊主と戦う際に、四国を守り続けていた隠神刑部という妖に会っており、注意勧告を受けていたのだ。
「でも、シュラインとジュエルシードがあれば…!」
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
海坊主の咆哮と共に、津波が起きる。
自分を守るだけなら、司にとって造作もない事だが、被害は陸にも出る。
江戸の時とは違い、海近くにも住宅や避難していない人はいるので、必然的に司はジュエルシードを使って津波をせき止めていた。
「打ち倒せる!!」
圧縮された魔力が放たれ、海坊主の顔面を吹き飛ばす。
大きな体が持ち上がり、沖の方に落ちる。
「……手応えあった。……でも、なんだろう……」
その一撃は、確かに致命打とも言える一撃だった。
「(……隠神刑部さんの言っていた注意……嫌な予感がする)」
しかし、司は嫌な予感が拭えなかった。
―――そして、その嫌な予感は的中した。
「っ……!?」
―――“満ちる瘴気”
―――“大暴れ”
瞬間、海坊主の頭が瞬く間に修復され、霊力を伴った拳の暴力が司に降りかかった。
「ふっ……!」
ギィイイイン!!
一方、奏のハンドソニックと妖の剣がぶつかり合う。
相手の妖の名は両面宿儺。二面性を持つ妖である。
「っ、堅い……!」
奏の機動力を以ってしても、攻めきれない強さ。
堅実な守りが、彼女の刃を決して通さなかった。
「はっ……!」
ギギギギィイイン!
―――“チェーンバインド”
――
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ