第5章:幽世と魔導師
第139話「少し違う転生者達」
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霊になった転生者に会うのよ。大抵が家からの指令でだけど。ちなみに、その転生者たちは大抵が自滅で未練を残して悪霊になったものね」
「…馬鹿でもやらかしたのか?」
「そうね。ほとんどがオリ主?だとか、ハーレムだとか喚いていたわ。思念がそのまま来るんだから煩かったわね」
そういうと、帝は大きな溜め息を吐いた。
何と言うか、“自分はそうならなくて良かった”と言う安堵の溜め息っぽいけど。
……まぁ、彼には彼の事情があるのね。
「転生者と言う事は……特典はなんだ?」
「特典?そんなのないわ。強いて言うなら、生まれ変わった事で多くなった霊力って所ね。これのおかげで妖相手にも戦えるし、あの悪路王相手に一人で勝てたし」
「……ん……?」
今度は首を傾げる帝。……何か変な事言ったかしら?
「“かくりよの門”を知っているのか?」
「…?まぁ、前世からね。…それで、なんで貴方はそんな警戒心を向けているのかしら?」
どこか会話が噛み合わないような気がするけど…。
それにしても、神夜はなぜここまで警戒心が強いのかしら?
「転生して、何をするつもりだったんだ?まさか、式姫たちと……」
「……なーんか、勘違いしてない?」
〈勘違いしているね、これは〉
何をするつもりとか聞かれてもね。
そして、マーリン曰くやっぱり勘違いされていたみたい。
「私は確かに転生者だけど、貴方達とは厳密には違うわ。那美にも言ったけど、私は江戸から…つまり、過去から転生してきたの。別世界から転生してきた貴方達とは違うわ」
「……やっぱりか」
「あら、帝は気づいていたのね」
「薄々とな。特典に対してそれが何かわかってなかった上で、妖や幽世の門についてある程度詳しいと来れば……かつて幽世の大門が開いていた時代の人間だろうって」
「中々の洞察力ね」
「半分は俺のデバイスのおかげだけどな」
中々やるわねと思ったら、そう言う事……。
ちょっと過大評価してたかしら…。
「なっ……!?は……!?」
「……そうだ、俺達の前世の世界には、“かくりよの門”と言うゲームがあったらしいが……もしかしたら、あんたもその登場人物かもな」
「…否定できないのがなんか嫌ね」
「まぁ、前世の名前を言ったらこいつが驚くかもな。俺はともかく、こいつはそのゲームを知っているようだし」
……那美にも言ったし、前世の名前くらいはいいわね。
今更知られた程度であれだし。
後、自分の名前だけじゃなくて交友関係も言えばわかるかしら?
「…前世の名前は、草柳鈴よ。同期に三善八重、師に吉備泉がいるわ。…知っているかしら?」
「なっ……ま
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