第5章:幽世と魔導師
第139話「少し違う転生者達」
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た時と似ているし。
「…なぁ、一つ聞いていいか?」
「何かしら?」
「その剣のアクセサリー、どこで手に入れたんだ?」
「おい、いきなり何言ってるんだ王牙!」
いきなり女性の装飾品について尋ねたと言う事から、織崎神夜と名乗った少年が咎めるように帝に言う。
「……デバイスだ。それは」
「っ……!?」
「えっ、鈴ちゃん、デバイスを持ってたの!?」
マーリンについて指摘される。
もしかして、さっき念話していた相手は彼のデバイスなのかしら?
マーリン曰く、自分と同じように人工知能のあるデバイスもあるって言ってたし。
「これは他の次元世界からやってきた魔導師から奪った奴よ。前の持ち主が性根の腐った奴でね。マーリン…このデバイスもうんざりしてたわ」
「奪った…?ちなみに、その魔導師は……」
「殺したわ」
「っ……!?」
あっさりと殺した事を告げると、皆驚く。
……まぁ、昔と違って殺し殺されの世界じゃないものね。
「なんで、そこまで……」
「言ったでしょ、性根の腐った奴だったって。被害者だった人達と同じ女性として、そいつは殺されても文句を言えない事をしていたのよ」
「それは一体……」
「マーリン曰く、言うのも憚れるような事らしいわ。詳細は分からないけど、その力を以って逆らう奴は殺すような、最低な事ばかりをしていたみたいね」
「それは……」
理解は出来ても、納得はしきれないと言ったような顔だ。
まぁ、目の前の人物が人を殺しただなんて、信じにくいのも分かるわ。
「なんで、そいつはそんな事を……」
「さぁ?どうせ、なんでも思い通りになると思ったんじゃない?貰い物の力なのに」
「貰い物の力……それってまさか転生者…?」
その呟きを、私は聞き逃さなかった。那美は聞き逃したみたいだけど。
…転生者を知っている…ね。もしかして…。
〈鈴、彼らもまた、転生者のようだね〉
「…しばらく黙っていたと思ったら、言う事がそれ?私も思っていたけど」
「……!」
マーリンと私の言葉を聞いた瞬間、神夜は飛び退いて警戒した。
帝は、驚いたけどそこまで大きな素振りは見せなかった。
「…まさか、お前も転生者なのか…!?」
「え、え?何!?」
「那美、混乱するのは分かるけど少し黙ってて」
「…どうなんだ!」
「……“転生者”かどうかと聞かれれば…分類上転生者ね」
隠すつもりもないので正直に言う。
「…ねぇ、マーリン。私って、転生者に出会いやすい体質?」
〈否定しきれないねぇ。成り行きとはいえ、よく遭遇しているね〉
「……どう言う事だ?」
「私、よく悪
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