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勇者にならない冒険者の物語 - ドラゴンクエスト10より -
始まりのジュレット5
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嫌いじゃないけど飲みやすすぎていつの間にか足腰立たなくなるから控えてるかな」

「全く、その歳で飲兵衛とは感心せんぞ?」

「いや、ちょっと待て。俺って何歳に見えるんだ?」

「15、6歳であろう?」

「26なんだが・・・」

 スッとチョウキが状態を起こしてバルジェンから離れる。

「・・・15、6歳であろう?」

「いやにじゅう、」

「記憶喪失に加えて妄想癖というのは感心せんぞ。だいたい、記憶喪失というのはそんなに都合の良いことだけ覚えているものなのか?」

「記憶喪失を疑われてもな・・・。だいたい、そんなに全部忘れるなら言葉も文字もわからなくなるだろう?」

「それは、そうなのだが」

 2人が言い合いをしていると、正面の椅子がガタガタと動き出し、赤い髪をポニーテールにまとめた大きな耳の緑色の肌をした女性の顔がテーブルにヒョコッと生えて来た。

「よいしょっ」

 頑張って座った様子で、どうにか上半身を覗かせると両掌をテーブルにペタンと乗せた。ドワーフの少女だ。
 チョウキが目を丸くして向かいに座ったドワーフの少女を見る。

「ミシャンラではないか。どうしたのだ?」

「いやー、ミエルの奴がウチの泊まってる宿屋から居なくなってたからね。こっちにいる気がして来て見たのさ」

「それなら先程までいたぞ。人の男にちょっかい出そうとしているみたいだがな」

「やれやれ、目を離すとすぐこれだ。気を付けてね彼氏君。ミエルにとっての遊びと言えばセックスだから」

「男的には魅力的なお話だねぃててててててててて」

 バルジェンがくだらない事を言って腕を思いっきりつねられる。

「ごめんごめん冗談です冗談!」

「本当にもう! 他の女に手を出すくらいなら私に夜這いでも賭けに来れば良いのだ!」

「その発言はどうかと思いますが!?」

 2人の痴話喧嘩を見ながら、ミシャンラはウェイトレスからコーヒーカップを受け取り砂糖をドバドバと大匙5杯入れて勢い良くかき混ぜながら言った。

「所で討伐だけど、明日は早朝から向かうから身の回りの準備はお願いね。回復アイテムとキャンプ用大型ドルボードのレンタルは手続きして来たから、スマイルロック残り21体の討伐頑張りましょう」

「うむ、了解した。時に、大型ドルボードは何人乗りなのだ? 可能ならこいつも連れて行きたいのだが」

「キャンピングドルボードって言っても4人でいっぱいいっぱいだし、年頃の男の子なんて載せられるわけないでしょ。そんなにセックスしたいなら今晩やっときなさいね」

「うむ・・・、そうか」

 再びバルジェンに体重を預けてくるチョウキに対して、彼は不安げに声を上げる。

「していいっていうなら全然する
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