変わり揚げでマンネリ脱出?・その2
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、天龍はガブリとフライに噛みついた。フライの中程まで歯を入れると、そこからムニュ〜っと引っ張ってわざとチーズを引き延ばす。そしてそれを舌で絡め取っていく。
「……行儀悪いぞ?お前」
「別にいいだろ〜?折角のとろけるチーズなんだから、これやらなくっちゃ勿体無いぜ」
なんつうか、こういう所が天龍のガキっぽい所というか、憎めない所というか……。
「それよりさぁ、親父」
「何だよ、改まって」
「龍田ってさ……恐いよな」
唐突にポツリと、そう呟く天龍。その顔は若干ではあるが、青褪めているようにも見える。
「実の姉だから言うけどよ、なんつーか……こう何を考えてるか解んねぇ時があるんだよな、たまに」
「そうかぁ?」
「そうだよ!それに、怒るとスゲー怖いし」
「サドっぽい所とかか?」
「そう!なんかこう敵とか親父にも容赦ねぇ時があるじゃんか」
「天龍、そりゃ考えすぎだ。少なくとも、龍田のドSキャラは演技だと思うぞ?」
「えぇ〜?まっさかぁ……」
「だってこの間な……」
〜これより回想シーン〜
龍田「提督、おはようございます〜」
提督「へいへい、おはようさん」
暁「うにゅ……おはようございましゅお母さん」←寝起き
龍田「あら〜?あらあらあら〜?私暁ちゃん位の娘がいるくらいのオバサンじゃないわよ〜?」
提督「別に良いじゃねぇか、最近若く見える女なんざゴマンといるしな。なっ、お母さん?」ニヤニヤ
龍田「ちょっと提督〜?怒りますよ〜?」
神風「そうね、龍田さんは優しいし面倒見がいいから、とってもいいお母さんだと思うわ」
龍田「か、神風ちゃん!?」
電「い、電もそう思うのです!」
龍田「電ちゃんまで!?」
そこからあれよあれよと駆逐艦が集まって来てなぁ。龍田を囲んでお母さんコールの大合唱よ。そしたら龍田の奴、赤くなってプルプルし始めてなぁ。
『か、勘弁してくだひゃいぃ〜』
って甘噛みしながら逃げてったんだよ。
〜回想終了〜
「天龍、どう思う?」
「……なんだよその可愛い龍田!俺は見た事ねぇぞ!?」
「恐らくだが、お前の前だと恥ずかしくて出せないんだろ?自分の素が」
「なんか、それも寂しいなぁ……」
少し悲しそうに呟いて、ビールを煽る天龍。そこでドアベルがカランカランと音を立てた。
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