第三十四話 大魔術師ガンダルフその七
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「肌も黄色でな」
「じゃあ間違いないな」
「この島の者の肌は白い」
「で、髪の毛や目の色が色々だよな」
「金髪碧眼が多い感じじゃがな」
「だよな、魔法使いさんの顔もそうだしな」
コーカロイドの顔だというのだ、実際にガンダルフの華は高く目はくぼみ顔に彫があり目の色はグレーだ。まさにコーカロイドである。
「目の色といいな」
「灰色じゃな」
「俺達の目の色と違うからな」
「御前さん達は皆鳶色じゃしな」
「黒な」
鳶色の目が即ちその色だというのだ。
「その色だよな」
「髪の毛の色もな」
「だからな」
久志は笑ってガンダルフに話した。
「俺達の仲間だってわかったんだな」
「言い伝えのな」
「こういう時外見が違うって役に立つな」
「目立つからのう」
「魔法使いさんにもわかったしな」
「本当に見たのは偶然じゃがな」
「オーロラを見ていたついでか」
「それで見付けたのじゃ」
久志達の仲間、十二人のうちの一人をというのだ。
「それだけじゃ、しかし見付けたのは事実」
「だから教えてくれるんだな」
「その通りじゃ、言っておくがこのことは嘘ではない」
ガンダルフは久志にこのことも話した。
「誓って言うがな」
「そこでそうするのかよ」
「ここまで来たのはこのことを聞く為であろう」
「そこで嘘とか間違った情報だとか」
「どれだけ落胆する」
久志にこのことを問いもしてきた。
「誰でもな」
「まあここに来るまで結構時間と手間もかかってるしな」
そう言われてだ、久志もこう返した。
「それで嘘でしたじゃな」
「そういうことじゃ」
「それで嘘じゃないことはか」
「はっきり言ったのじゃ」
だから安心しろというのだ。
「そういうことじゃ」
「そうか、じゃあな」
「信じるか」
「目は口程に、そしてな」
久志は笑ってガンダルフにこう話した。
「相手の言葉をよく聞け」
「そうすればじゃな」
「相手の嘘はわかる」
「それでわしの言うこともか」
「わかる、あんたは嘘を言ってない」
「それがわかったからか」
「あんたを信じる」
彼の目と言葉からというのだ。
「そうさせてもらうぜ」
「そうか、ではこれからはじゃな」
「北に行くぜ、しかし北欧並に寒いとなると」
久志はあらためて北の寒さについて考えそうして言った。
「防寒対策はしっかりしないとな」
「さもないとモンスターよりもそっちにやられるよ」
はっきりとだ、淳二も話した。
「寒さにね」
「そうだよな、ロシアもそうだけれどな」
「寒さと暑さはそれだけで敵だから」
「気候ってのはな」
「そう、防寒対策をしないで極寒の場所に行くなんて」
それこそというのだ。
「自殺行為だろ」
「だよな、やっぱり」
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