第五十話 それぞれの休日
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ィン ライニッケンドルフ地区 ミッターマイヤー家 ウォルフガング・ミッターマイヤー
エヴァと正式に結婚して5日目。
んー幸せだな、朝起きるとエヴァが隣にいる風景、
しかも俺の子もエヴァの中でスクスクと育っている。
此ほどの幸せが他にあるだろうか。
しかし10日には去年から始まったイゼルローンへの遠洋航海が始まる。
エヴァを残して半年も出かけるのは不安だったが、
親父やお袋もいるし、御義父さんも居るので安心できる、
テレーゼ様は俺だけ遠洋航海を免除するようにしてくれると仰って下さったが、
エヴァが俺に行ってきなさいと背中を押してくれたので行く事に決めた。
テレーゼ様とエヴァには感謝している。
テレーゼ様がイゼルローンへ行って、
オスカー・フォン・ロイエンタール中尉という人物に会ったら、
気の毒な人だから優しくしてあげてねと仰った。
ロリエンタール事件自体は知っていたが、
内容を聞くと確かにロイエンタール中尉は被害者といえよう、
そのために疎外されているらしく、イゼルローンから帰ってこないそうだ。
テレーゼ様はご自分の行動がロイエンタール中尉を傷つけたとお気になっているそうで、
俺にそのことを打ち明けてくれたのだ。
会えるかどうか判らんが会えたらロイエンタール先輩と酒でも飲んで話してみよう。
ただテレーゼ様が自分の悪口が出ても決して怒らないで下さいねと、
そして、絶対に私から聞いたとか言わないで下さいねと仰ったのは、
なんと他人を思う心のお優しいお方なのだとエヴァ共々感動した。
さて朝食だエヴァそろそろ起きなきゃね。
■オーディン テンペル - シェーネベルク ワーレン家 アウグスト・ザムエル・ワーレン
今日もいい天気だ、暑い快晴に何処かへ出かけたくなる、
一年前は新婚早々遠洋航海とイゼルローンへの研修そして叛徒との戦闘と忙しかったな。
しかしここの所何もなく平和でいい、今年も新人達は遠洋航海に出かけるそうだ、
ご苦労な事だが、実績を積むには良かったと思っている。
まあ俺の場合はいきなりだったから、恨み言もあったがね。
しかしこの所皇帝陛下の為さり様は俺たち兵士に良い方向に向かっている。
俘虜を罪を問わず取り返すとは並の度胸では出来ないモノだ。
同僚連中も同意見が多い、
これなら戦場へ行って万が一でも死を選ばずに何とかなると考えられるだろう。
もっとも戦わずに逃げる奴が増えるかも知れんがな。
まあそればっかりは、その人間の素質だから仕方あるまえ。
さて、リーザ今日は何処かへ出かけよう。
■イゼルローン要塞 ロイエンタール官舎 オスカー・フォン・ロイエンタール
5日前に風邪をひいて以来体が怠くて寝込んでいる。
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