Side Story
インナモラーティは筋書きをなぞるのか 1
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は親と娘に見えなくもない。
親を『母』と見るか『父』と見るかは、観測者次第だ。
「私も彼の行動には感情面で付いて行けなかった。頭では感謝するべきだと理解してるつもりよ。現状に落ち着けたのは彼の判断があってこそだから。でも、他に方法があったんじゃないかって身勝手な怒りを捨て切れないの。貴方がそれに気付いてくれたこと、心から嬉しく思います。ソレスタさん」
アーレストさんと手を繋いだまま、師範に向けて頭を下げるマリアさん。
師範も、マリアさんに向かって軽く頷いた。
「女神を崇拝する者としては、当然のことです。念の為に最終確認ですが、勇者アルフリードは、退魔の力を使った直後や回復中、吐血したり、異常な苦痛を訴えたりはしていなかった……で、間違いありませんね?」
「ええ。間違いないわ」
強い眼差しで頷く彼女に「了解です。ではまた後日」と言い残し。
師範と私は足早に部屋を、教会を後にする。
閉まる扉に阻まれて見えなくなるまで。
アーレストさんは、師範の背中に困惑した視線を注ぎ続けていた。
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