ペルソナ3
1918話
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岸もそれなりに大丈夫だという事で、結果としてこの場で一番成績が悪いのは、恐らく友近という事になる。
「くっそぉ……桐条先輩になってお詫びをすればいいんだ」
こうして嘆くのは、桐条が勉強会に来た時は友近の担当をしていたからだろう。
自分に勉強を教えてくれた桐条に、申し訳がないと。
もっとも、桐条がそれを聞いてどう思うのかは話が別だが。
下手をすれば補習だ! とか言い出さないとも限らない。
桐条も色々と忙しい筈なんだが、補習とかをやるつもりになったら、本気でやりそうなのが怖いところだよな。
「まぁ、それなりに手応えがあったんなら、そこまで気にする必要はないだろ。恐らく桐条だって、高望みはしてないだろうし」
勿論赤点を取るなんて真似をすれば、それこそ荒垣が以前言っていた『処刑』とやらが行われてもおかしくはないが……勉強会の時の友近の様子を見れば、取りあえずその心配は考えなくてもいいと思うんだよな。
「ほ、ほら。今日は打ち上げなんですから、嫌な事は忘れて楽しい時間にしましょうよ。ね?」
落ち込みそうになった友近を励ますように、山岸がそう告げる。
そんな山岸の言葉に、友近は少しだけでも元気を取り戻したのか、コーラの入ったコップを高く掲げ……一気に飲み干す。
「んぐ、んぐ、んぐ……ぷはぁっ! そうだよな。今日は今日の風が吹く、明日には明日の風が吹く、宵越しの金は持たねえ! これぞ江戸っ子ってもんだ」
「いや、色々と違うから。そもそも、あんたは江戸っ子じゃないでしょうに」
友近の言葉に、殆ど反射的にゆかりが突っ込みを入れる。
この辺り、既にゆかりの習性のようになっているような気がしないでもない。
「気持ちだよ、気持ち。江戸っ子って気持ちが大事なんだって。……それより、今日でようやくテストも終わったんだから、明日の日曜はこれ以上ないくらいにゆっくりと出来るな」
自分にとってピンチな話題だと判断したのか、友近はそう言って話題を変える。
友近が江戸っ子ねぇ……うん、ゆかりの言う通り、ちょっとどころじゃなく似合わないのは間違いない。
もっとも、それを言うのであればこの中に江戸っ子に似合いそうな奴なんていないが。
あ、でもここにはいないけど宮本とかは江戸っ子っぽい感じがするような、しないような……微妙な感じがしないでもない。
ともあれ、別に江戸っ子について詳しい訳ではないし、そこまで拘りがある訳でもないので、話題の変更に乗ってやる。
「そうだな、明日か。……出来れば何日か休みが欲しかったんだけどな」
「あ、やっぱり? アルマーもそう思うよな。テスト明けなんだし、やっぱり休みはもう少し欲しいよな。出来れば10日くらい」
「あのね、テスト期間よりも長いじゃない。それ
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