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梅の思い出
第二章
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ぞなかったな」
「お茶はありましたが」
「随分高かった、しかし今は水の様に飲めるか」
「それに近いですね」
「そしてそなたも元気そうでな」
 それでというのだった。
「何よりだ」
「そう言って頂けますか」
「私もな、ではな」
「はい、あちらの世界で」
「楽しく過ごしているからな」
 このことを話してそうしてだった、梅太郎は子供と楽しく話した。そうして彼が神社を後にするのを見送ったが。
 それからだ、梅太郎は義経のことで悲しい話をして悲しい顔にすることはなくなった。彼が語るのは強く格好良く明るい彼だけになった。彼の義経への思い出はそうしたものになったのだった。


梅の思い出   完


                   2017・12・25
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