第七章 C.D.の計略
不良ライダー
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ここ最近、「EARTH」が騒がしい。
真理と喧嘩して「EARTH」の貸し部屋に逃げ込んできていた乾巧は、寝ぼけ眼でそんなことを考えていた。
シャコシャコと歯ブラシを動かしながら、鏡に映ったけだるそうな顔の自分をボーっと眺める。
彼が家出して三日目。
事の発端は、実にくだらないことだった。
熱くて食えないから置いておいた料理を、真理が電子レンジでアツアツにしてしまったのだ。
それだけなら「いつも通りかぁ」と家主の啓太郎も呆れるだけだが、今回は真理がやらかした。
搬送用の空段ボールを手にして何かを書き殴り、それを投げつけたのである。
ボスンとそれを肩に喰らい、手にした巧が見たのは「拾ってください」という文字と犬の絵。
ご丁寧にワンワン!と言う鳴き声まで書かれては、巧もついにキレた。
ファイズギアを持ち出そうとして、そのアタッシュケースを啓太郎と取り合うこと20分。
三原や海堂が間に入ってようやく変身だけは思いとどまらせるのに5分。
そして、最後に真理がこれでも食えば?と出したドックフードにもはや何も言わずに飛び出すまで10秒。
朝のパンをかじりながら、ファイズフォンを見るとメールが入っていた。
『真理さんももう怒ってないから、帰ってきてよたっくん!!
ていうかさ、仕事おっつかないんだけど!?搬送だけでもやってくれないかなぁ!?』
とのこと。
はん、甘いわ。
メシのことはまあもはやいつものことだからいい。
だが後半のは許せん。
ザフィーラやランサーに愚痴をこぼしたら共感してくれたのはうれしかったけど。
凩?
アイツはだめだ。根っからの忠犬だから。
「はぁ・・・・めんどくせー」
そう言って、軽く着替える巧。
逃げ込んできたとは行ったが、タダ住まいさせてくれなどというほど、もはや「EARTH」は甘くはない。
とりあえずなにをすればいいんだ?と、蒔風を訪ねて言われたのは
「あ、そうだ。うちのガッコで話するとか、戦闘訓練とか、バイクの云々とか、犬の何かとか」
「犬って言うんじゃねぇよ!!」
「猫舌なのにねー」
「テメェ唯子コラァ!!おい翼刀その背後に隠れた女こっちに出せェ!!」
「お、抑えてくださいよたっくんさん」
「その呼びかたやめろ!!年末企画以来たっくんたっくん言われまくってうんざりしてんだよ!!」
という一連の会話。
ちなみに、唯子は見事にブッ飛ばした。地下訓練場で5分ぐらいで。
ブラスターフォームで本気と書いてマジの戦いをするとは思わなかったが。
「ひどいよー。えーん」
「男女平等だからな」
「どっちもひどい棒読みだ」
とはい
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