第七章 C.D.の計略
不良ライダー
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
イズやカイザのような輝きとはまた異彩なものだった。
そして、問題の胸部。
ファイズならば円、カイザならばクロス、デルタならば三角と、それらを象徴する形をしているのだが、こいつのは何か。
「どーよ!!カッケーべ!?」
四角だった。
胸を走るのは、四角形のフォトンブラッド。それも、しっかりとした直角を描いた正方形だ。
「あんたさん、なんてんだ?」
「あ?俺は海堂なお・・・」
「ちげーっての!!オメーの名前はどーでもいーの!!そのライダーの名前だよ!!」
「・・・・カイザ」
こんな奴に答えるのは癪だが、こうでもしないと話が進まない。
それを聞いて、男はフーン、と軽く頷きそして「そっか」とだけ返してポキポキと拳を鳴らし始めた。
「んじゃーとりあえずよ。俺の服汚しやがった分、百ボコしの刑だァーぞっと!」
「ちっ。調子づいてんじゃねぇぞクソガキ。そいつをどこで手に入れたか、しっかりとお話聞かせてもらいますからな!!」
駆けだカイザ。
ベルトからスマホを取り出す、今だ名も無きライダー。
朝の住宅街という日常空間で、二人のライダーはぶつかり合った。
------------------------------------------------------------
「こいつが?」
「あー、うん。最近話題の「暴走バイク男」な」
巧を送り出した蒔風は、局長室で翼刀と一緒に書類をまとめていた。
それらは別段問題ないのだが、映像データが厄介なものだった。
とりわけ、今回は動画データ。どうあっても時間を取られてしまうので、翼刀にそれを見てもらっているのである。
映っているのは、首都高をバイクで飛ばす男の姿。
一人で走っているので、暴走族、というのは少しおかしいとのことで、暴走男とだけ言われているが。
「後最近、同じような感じのあんちゃんたちが、喧嘩吹っかけられてボコされる事件もあってな」
「バイク乗りが襲われているってことですか?」
「うんにゃ。やっこさん、どうにも喧嘩したいだけっぽくてさ。そんな感じの奴らに突っかかってるらしいぜ」
確かに、被害者のリストを見ると暴走族のメンバーをはじめ、街のチンピラ、不良等の面々が出揃っている。
そして彼らの証言から、この暴走バイク男との関連が浮かび上がってきたのだ。
「ケンカ売ってきた男はバイクに乗ってた。で、その車種とこれが一致したってわけですね」
「そゆこと。あと、気になる映像がもう一個」
それはすでに見ていたものなのか、蒔風がコンソールを操作して翼刀の前に映像を投げよこす。
フォォン、と宙を滑ってきたそれを掌で止め、再生ボタンを押
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ