第七章 C.D.の計略
ドラゴン 覚醒
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近い位置を抑えている。
なるほど。確かにこれなら、光子の刃の影響は少ないだろう。それでも、これだけの蒸気が上がるだけのことはあるが。
「―――――!!!」
グルッ、と踵を返しながら反転、バックステップ。
宙で逆さになりながら、今度は先端を向けるカブト。
今あるエネルギーを一旦ひっこめ、今度はそれを螺旋の疾風として撃ち出す。
この至近距離。放てばお前も無事では済まない――――――
「マキシマムハイパーサイクロン!!」
ガンモードになったパーフェクトゼクター。
だが、それを向けて引き金を引いた瞬間、それを通してカブトの手に衝撃が伝わった。
ゼクターの切っ先が逸れたのだ。
瞬時の判断でそれを蹴りあげたマンティスによって、ドームの上に向かってそれが逸れたのである。
最上部の客席を抉り取り、天井と屋根の一部を消し炭にして、それは延々と伸びていき、軽い放物線を描いてついに、東京タワーの先端付近の一部を軽く消し飛ばした。
「ッッ!!?」
「いいぞ・・・その足掻き!!貴様らのことは我々の歴史に永遠に刻もう。そして、やはり証明された。人類は、どうしたところで我々には勝てないとな!!」
マキシマムハイパーサイクロンは、逸れたとはいえその近くにマンティスはいたのだ。
しかし、無傷ではないはずのマンティスは尚もカブトを圧倒する。
《《HYPER CLOCK UP》》
ブシュッと、その発動と共に二人の姿が消える。
そしてその二秒ほど後に、マンティスの肘打ちを胸部に食らい、はじけ飛ぶカブトの姿があった。
ダァンッ!!と背中をしたたかに打ち、ズルズルと地面に落ちるカブト。
それを、肩で息をしながら見つめるマンティスは静かに息を吐き出す。
「さて!!では幡鎌の居場所を教えてもらおうか!!」
そう言って、決して悠々ととはいえない足取りで、それでも堂々とガタックのほうへと向かう。
足元に、ガタックが先ほどと変わらない体勢で倒れているところまで近づき、どうだ?と聞く。
だが、割れたマスクの下の顔は、力なく笑い吐き捨てた。
「言ったろ。勝手に探せ」
「そうだったな。ではそうしよう」
マンティスはそういって、カチャリとツインスライサーを取り出した。
大鎌のサイスタイプだ。
その刃をガタックの首の後ろに回し、胸に足を当て押し付ける。
何か言うことはないか?と、最後に聞いた。
「お前の言葉だ。残しておいてやる」
そういうマンティスは、敵に対する敬意があった。
人類は未だに自分にも劣る下等なものだが、その中にはこのような自分の敵に匹敵するものがいると知ったのだ。
「故に、人類にも繁栄の道は残しておいてやる。我ら
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