第十七章 準決勝の戦い
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準決勝第1試合、知性チーム対デス・ミッショネルズ。
燕ちゃんに攻撃を集中させる作戦で動いたが、コンビ技に頼りすぎたのが敗因となった。
デス・ミッショネルズが勝負に非情であれば、勝っていただろうに。
主に直江大和君を狙って動けば良かったのだが、どうやら彼女達は直江大和君を気に入っていたようだ。
まあ、俺や燕ちゃんの様に明確な目的を持ってこの大会に出ているわけじゃなさそうだったので甘さが出たというところだろう。
そして、俺達の出番が来た。
準決勝第2試合、源氏紅蓮隊対智略チーム。
試合開始前に初めて椎名京から話しかけられた。
「ワン子に酷いことしたので、真剣でいきます」
「うん。一応、試合とは言え、真剣勝負だったはずだ。それに文句を付けられても困るな」
「義経は険悪な空気に動揺するぞ。同じ学園の学友ではないか」
「ええ、義経さん。お手柔らかに頼みます。あまり、強く攻撃されると私死んでしまいますので」
彼女達の攻撃パターンは決まって、源義経が先行して突出。攻撃を受ける、避けると弓が来る。
逆にこちらから攻撃をするとその勢いを削ぐ様に弓が来る。
ならば、攻略法は弓を封じる事。
この勝負の鍵は葵冬馬と椎名京にある。
「まあケリを付けたいならこの勝負で」
「……ワン子の仇は取るよ」
会話が成立してない気がするが、
「それでは、決勝戦、レディ〜、ゴーッ!!」
試合開始と同時に俺と源義経は思い切り前進。
対して、葵冬馬と椎名京は後退。
「はぁっ!」
源義経の斬撃が放たれた。
それを回避。
そのまま、反撃をしようとしたが、いやらしいタイミングで矢が飛んできた。
それをはたき落とす。
「パターンB!」
葵冬馬に指示を出す。
パターンBは俺に攻撃が集中するパターンである。
パターンAは攻撃が分散する時に行う指示だ。
Bパターンの行動は、今まで逃げに徹していた、というか何もしていなかった葵冬馬が動くものだ。
椎名京が弓を弦にかけて引くが、そこに葵冬馬のマシンガンが放たれる。
銃音がリズムよく刻まれる。
椎名京は弾丸を避ける為に動く。
それが、弓を放つのを遅延させる。
「はっ!」
源義経が斬撃を放ってきた。今まで通りのタイミングで援護があると信じて。
黛由紀江の剣速を見れて本当に良かった。
アレに比べれば遅い。
気を掌に覆わせる。
そして、刀身に掌打。
源義経の手から刀が飛ぶ。
一瞬の驚愕。
そこに、俊足の蹴り足を打ち込む。
源義経の顎を穿つ。
バタリと倒れこむ源義経と同時に、
「それまで! 勝者、智謀チーム!」
勝利の名を轟かせた。
危なかった。椎名京はマシンガンの弾を避けながらも、葵冬馬に向けて弓を放とうとしていた
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