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転生とらぶる
ペルソナ3
1917話
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そう思う」
「こいういう時は、大抵カラオケとかそういうのじゃないか? もしくは、誰かの家に集まって打ち上げをするとか。ああ、ファミレスとかもあるな」
「アルマーの家に行くのは、ちょっとな。折角の打ち上げが、あの勉強漬けの日々に上書きされてしまう」
「何で後からやる打ち上げの方が上書きされるんだよ」

 そう突っ込むも、友近の気持ちも理解出来ない訳ではない。
 それだけ、友近にとって俺の部屋でやった勉強会は厳しかったのだろう。

「なら……」
「ちょっと、何とか言いなさいよ! あんた、最近彼氏が出来たからって、いい気になってるんじゃないの!?」

 どこに行く? とそう言おうとした俺の言葉を遮るかのように、そんな声が廊下から聞こえてくる。
 彼氏がどうとか言ってたし、痴話喧嘩か?
 まぁ、俺には別に関係ないから……そう思い、改めてどこに行くのかを友近と相談しようと思ったのだが、友近は俺の存在をすっかり忘れたかのように、廊下へ……声の聞こえてきた方に向かって歩き出していた。
 一瞬どうするか迷ったが、友近が行くのならついでに覗いてもいいかと考え、俺も後に続く。
 そうして廊下に出た俺が見たのは……予想外な事に、有里の姿だった。
 山岸を後ろに庇うようにして、3人の女達の前に立ち塞がっている。
 へぇ。いつもは面倒臭そうにしている有里だけど、女を守るとかになればきちんとやるんだな。
 少しだけ感心しながら、有里と対立している女達の方に視線を向け……昨日の朝、俺達が通学してくる時に敵意に満ちた視線で俺達――正確には山岸――を見ていた女だと気が付く。
 ああ、山岸を苛めてた奴か。
 で、その山岸が有里と一緒にいるようになって苛める事が出来なくなり、その苛々が爆発した。
 恐らくそんなところなのだろう。
 だが、あの女達は失敗したな。
 有里や山岸に絡むのなら、それこそ誰もいない場所でやればよかったのだ。
 こうして人目のある場所でそのような真似をすれば……

「ちょっと、何よあの女。有里君に絡んで」
「何でも自分が相手にされないからって、怒ってるみたいよ?」
「うわ、何それ。身の程知らずじゃない。少しは鏡でも見た方がいいと思うけど」
「ほら、あの子達って不良でポートアイランド駅の裏側に遊びに行ってるらしいわよ」
「うわぁ……なら湊様に手を出そうとするなんて馬鹿な真似をしないで、自分達のレベルに合った相手に股を開いてればいいのに」
「何でも不良達からも相手にされなくなって、それで有里君に擦り寄ってきたらしいわよ?」
「うわ、最悪」

 ……うん、何だか分からないが、もの凄い勢いで話が作られていってる気がする。
 いや、もしかしたら事実なのかもしれないが。
 ともあれ、人前でこうして有里と敵対すれば、
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