第一章
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才媛の周り
生徒会長佐藤由衣は学業でも部活でも高い評価を受けている、それだけでなく人格面でも評判はよかった。
しかしその彼女の最大の武器はそうしたものではなかった、よく後輩達は由衣についてこうしたことを言っていた。
「生徒会長やばいよな」
「ああ、制服だとわからないけれどな」
「スタイルいいよな」
「胸はもう前に思いきり出ててな」
「お尻は安産型でな」
「身体全体がエロ過ぎだろ」
「高校生の身体じゃないぜ」
そのスタイルについて話すのだった。
「スカートから出てる生足だってな」
「あの脚もないよな」
「体操服の時の会長見たか?」
「ああ、半ズボンからの足な」
「あれもいいよな」
制服の時とはまた違ってというのだ。
「体操服の上も胸の形がはっきり出てな」
「もう俺見ているだけで我慢出来ないぜ」
「俺もだよ、しかも本人さんがな」
「そういうのに気付いてないからな」
「それも全然な」
それこそというのだ。
「無防備なんだよな、あの人」
「普通に近くに来てくれるからな」
「誰でもな」
由衣は公平な性格で相手の外見がどうであっても気にしないでそれで優しく接するのだ。このことも評判である。
「それもすぐにスキンシップしてくて」
「胸とか足が触れたりとかな」
「俺生徒会の仕事手伝ってそうなったぜ」
「俺もだよ」
「もう二人きりだったって思ったらな」
「危なかったな」
由衣の無防備さに余計に我慢出来なくなっていた、それで男子生徒達は彼女について色々思い言うのだった。
しかし由衣本人は気付かない、今も普通に生徒会室において生徒会長の仕事をしているがその彼女にだ。
男子の生徒会長、つまり生徒会の仕事においては一番由衣と共にいる彼が隣の席にいる彼女に言った。
「あの、佐藤さん」
「どうしたの?」
「最近何もなってない?」
由衣のスタイルと無防備さを気にしての言葉だ。
「おかしな人に付きまとわれたりとか」
「そんなの全然ないわよ」
由衣は笑って彼に答えた。
「平和そのものよ」
「本当に?」
「ええ、何もないわよ」
嘘は言わない由衣の返事である。
「本当にね」
「平和なんだ」
「北朝鮮は危ないけれど」
「あそこはいつも危ないから」
「そうよね」
「だから置いておいて」
この国のことはというのだ。
「まあとにかくね」
「私にっていうのね」
「何もないんならいいけれど」
「心配してくれてるの?」
「そうだよ」
彼も嘘を言わずに答えた。
「だから聞いたんだけれど」
「本当に何もないから」
「そうなんだね」
「ええ、そうよ」
「じゃあいいよ」
男子の生徒会長は由衣本人にはこれで終わった、だが。
彼
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