最終章:夢を追い続けて
第63話「いざ、決戦の時」
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いつらが負ける訳がない」
「……そうだな…」
後方を気にする箒だったが、秋十の言葉に再び前を見る。
「……実際の所、戦力差は大丈夫なのか?」
「ゴーレム以外は最大戦力のはず。ジェイルさんは根っからの研究者だから隠れてモニタリングしているだけだし、ウーノさんもその補佐や妹さんたちの補助以外は何もしない。……唯一、ゴーレムの数だけは分からないけど……」
「……外か」
秋十達以外…つまり他の場所で援軍などを相手にしているのだろうと、千冬は言う。
「多分。で、その上で考えると……ちょうど拮抗していると思う。ここ数年で皆も色々成長したし、少なくとも早々に負けるなんてありえないはずだ」
元より、倒して終わりと言う目的で来ていないため、そこは心配していない。
そのため、秋十は後腐れなく皆に戦闘を任せる事ができた。
「……エーベルヴァインはどうなんだ?」
「……ユーリは桜さんが待機させていると思う。千冬姉も保護が目的だと言っていただろ?いくらユーリが桜さんに協力しようとしても、他ならぬ桜さん達がそれを止めているはずだ」
「……なるほどな……」
駆け続ける三人は、一つの扉に行き着く。
すると、そこで……。
「お前たちは、先に行け」
「え、千冬姉!?」
「何を……」
千冬は扉に背を向ける形で立ち止まり、二人に先行を促す。
「……何、順番が回ってきただけだ」
「……そう言う事か。箒、行くぞ」
「し、しかし……」
「千冬姉には千冬姉の戦いがあるって事だ!行くぞ!」
箒の手を引き、秋十は扉の先へと入っていった。
「……出てこい」
「…つれないわね」
「実の親に命令形で言うなんてなぁ」
残った千冬の前に降り立つように、四季と春華が現れる。
「私達を置いて行った親など、それで充分だ。第一に、私は二人を親とは認めん」
「……面と向かって言われると辛いわね」
「でもまぁ、そこに因縁はあろうと、この戦いにおいては……」
「っ!」
四季の言葉の途中で千冬は察知し、飛び退く。
寸前までいた場所に、非殺傷加工されている銃弾が当たる。
「…関係ないだろ?」
「そうね」
「っ………!」
さらに、避けた所へ四季が切り込んでくる。
何とか千冬はブレードでそれを防ぐ。
「…さて、親子喧嘩の続きと行こうか」
「っ……ぬかせ!!」
ギィイイイイン!!
ここに、史上最大の親子喧嘩が、再開された。
「……一直線。まるで、このために作ったかのような構造だな」
「事実、そうなんだろう」
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