最終章:夢を追い続けて
第63話「いざ、決戦の時」
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こは…!」
しばらく基地内部を進む秋十達。
すると、少し広い空間に出た。
「……いかにもって感じだね…」
「今までは小さめの機械だった。……けど、ここで広くなったという事は…」
各国から集まった精鋭の傭兵などは、途中で遭遇した機械兵器を相手にするために少しずつ別行動するようになっていた。
既に全ての傭兵達は基地の各地に散らばった状態となっていた。
「来るとしたら、ゴーレムか……」
「元亡国企業、とでも言いたげね?」
「っ……!」
楯無の呟きに答えるように、奥から声が響いてくる。
その聞き覚えのある声に、マドカが反応する。
「…スコール…」
「数年ぶりね、M」
「…敢えてそっちで呼ぶんだね。以前は名前で呼ぶようになったのに」
「なんとなくよ」
マドカの言葉に妖艶に微笑みながらスコールは言う。
そして、その後ろから何人かが出てくる。
「……彼女達は…」
「…オータムと、ジェイルさんの娘たち……」
「おまけにゴーレムも……ね」
ゴーレムを二機従えたオータム。
それと、ジェイルの娘であるドゥーエ、トーレ、クアットロが立ちふさがる。
「……ここを決戦の場にでもするつもりかしら?」
「貴女達にとってはそうかもね。……でも」
「秋十、ブリュンヒルデ、あいつの妹。……お前らは先に行け」
「何……?」
オータムの、先を譲る発言に眉を顰める千冬。
「あいつらからのお達しだ。……オレたちはここでお前らを足止めする。決戦は一部の奴らだけで行うってな」
「なるほどね……」
互いに動きに警戒しながら、会話を続ける。
「……どうする千冬姉。罠か?」
「……どの道、進むしかあるまい。どっちを選ぶかなど、あいつらにはお見通しだ」
「どっちも想定してそうだしな」
それならば、言われた通りに進もうと、秋十達は駆けだす。
「おっと、当然だが、他の連中は通さないぜ?」
「っ……足止め、と言ったわね。……そう、そう言う事……。態々、そちら側で舞台を用意していたって訳…!」
「あらあら、バレたわね。……いえ、あからさまだったのだけど」
一連の行動及び、情報。それらを思い返して楯無は確信を得る。
「……世界を敵に回したのも、彼が勝つ事に賭けたから……ね」
「ご明察。さぁ、丸く収めたいなら、存分に足止めされてくださいな?」
「………」
「…どういう、事なの?」
自分たちが攻め入っても無意味。
秋十が勝つ事に意味がある。だからこそ、ここで足止めされるのが正解なのだ。
しかし、詳しい事がわからない簪はどう言う事か尋ねる。
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