防人のミステイク
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持ってたのかい?」
「いや……私は持ってない」
「じゃああの騎士甲冑は何なんだ? どう見ても魔力で構築されているバリアジャケットだったけど……」
「確かに私自身のリンカーコアは無い。あれは私と同化している子のリンカーコアから展開したものだよ……」
「同化だって?」
「シャロン、誰があんたと同化している?」
『あ〜いい加減質問される頃だろうと思ってました。で、どうします? 私はこの二人になら正直に答えても大丈夫だと思いますが?』
同感だ。ま、この二人にはイクスのことをちゃんと伝えておいた方が良いか。世間一般で知られていることと、私が知っている彼女の真実もね。
「これは二人を信用して教えることだ。私と同化しているのは、古代ベルカに存在していた国、ガレアの王イクスヴェリア。一般的には冥府の炎王と呼ばれている少女だ」
「冥府の炎王……あの虐殺とかネクロマンサー的な意味で有名なあの王かい?」
「一応聞くけど、無理やり同化されたのか?」
「ううん、お互いに納得した上で同化してる。それと、冥府の炎王とか虐殺とか、現世に知られている悪評は実は擦り付けられたものなんだ」
「へぇ……続けて」
「まず同化した経緯を最初から話すと、私がこのミッドチルダに投げ出された時、海底に沈んでたガレアの戦艦に―――」
というわけで私が次元世界に来た時点から説明を始める。あの航海日誌、マリアージュ・コアシステム、抑止していた側の彼女が冥府の炎王と呼ばれることになった理由、その他諸々……。二人は私の辿って来た出来事に軽く同情しながらも、イクスに関する大体の事情を理解してくれた。
「冥府の炎王イクスヴェリア……周りに真実を歪められて悪評ばかり残っていても、彼女はずっと世界を守ってくれていたんだ。やれやれ……これは私も感服せざるを得ないや。並大抵の精神じゃあ成し遂げられないよ」
「俺は過去の真実とかはよくわからない。ただ……どうしても言いたいことがある。イクスヴェリア、シャロンを守ってくれていたことを感謝する。……ありがとう、あんたのおかげでシャロンは生きてくれている」
『な、なんだか照れますね……こうして感謝を正面から言われたら。……ああ、この嬉しい気持ち、随分とご無沙汰でした……』
「二人とも、イクスったら久しぶりに褒められたせいで、すごく照れて恥ずかしがってるよ?」
「(……ニヤリ)あ〜知らなかったとはいえ、今まで失礼だったね。ありがとうイクスヴェリア! まるで神様仏様観音様菩薩様クラスだ! よ〜し、では古代ベルカ時代の分も含めて盛大にゴッドを褒め称えてやろう! イクス・イズ・ゴッド! イクス・イズ・ゴッド! イクス・イズ・ゴッド! エヴリバディセイ!」
「「「イクス・イズ・ゴ
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