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リリなのinボクらの太陽サーガ
防人のミステイク
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の呪いだけで済めばまだ良いが、それ以上に浴び続けると……」

「吸血変異を引き起こす、と?」

「そう。ここで重要なのは、生者だけでなく死者も変異を起こすってこと。襲撃のせいでそこら中に遺体が転がってるから、ラクーンシティ的な展開が……………実はもう起こってる」

「……へぇ?」

「さっき外にいた時に偶然見たんだけど、ある局員が仲間を背負って撤退してたんだ。どうも自分を庇って敵のレーザーを喰らい、胸に大穴が開く致命傷を負ったらしい。当然、その局員は私が遠くで見た頃にはとうに絶命していたんだが、庇われた方の局員は返事が無くなっても必死に声をかけ続けていた。だがね……この雨に打たれて、死んだ方の局員は吸血変異を起こし、背負っている局員の首筋に噛みついた。ま、普通の魔導師がアンデッドに直接噛みつかれたら耐えられるわけがない。結局、両者仲良くアンデッドの仲間入りさ。……ま、私が一発で消し飛ばしたけど」

「慈悲も無いな。それにしても……自分が救った相手を自分で殺したのか。相手も相手だ、死体なんて置いて逃げれば助かってたのにな」

「人間ってのはそんな機械のON/OFFみたく、簡単には割り切れないんだよ。感情なんてものがあるから、残念なことにね」

機械のON/OFF……か。ヒトの中にある割り切れない気持ち……対象に固執する感情こそが、本当は争いの火種なのかもしれない。正しいヒトが正しく生きられず、正しく評価されないのが、今の次元世界。誰もがそんなの間違ってるとわかってるのに、感情のせいで直せない……いや、直さない歪な世界。だったらいっそ……全てのヒトの感情、心なんて消してしまった方が、世界は平和になるのかもしれない。

いや……そもそもヒトなんていない方が、世界の維持……銀河の存続に繋がる……?

な……何を考えてるんだ、私は。流石に飛躍し過ぎだ、銀河意思でもあるまいし。でもこの……死にたくなるほど辛い感情を捨て去ることが出来れば、楽になれるんじゃないかとは思う。もしアンデッドになったら……もう何も考えなくて済むようになるのかな?

「さぁて……御開帳♪ ふふ、ニーズホッグの兵器のお腹の中身はどうなってるのかな〜? っと、これはあくまで電子的な意味で卑猥な意味で言ってる訳じゃないから、そこんところ注意ね」

「誰に向けて言ってるのさ。……しっかし本当蒸し暑い、まるでジャングルにいる気分だ」

「湿度が高いと、パソコンとか機械には辛いからね。こうして天候が急に変えられると、体が弱い人も寒暖差で体調崩しかねないし。ある意味、季節がごちゃごちゃにされてるようなものさ。……ここだけの話、水着サンタとかあり得るんじゃない?」

「夏と冬のメインイベントが夢のコラボ……? ……いや、南半球は北半球と季節が逆だから、場所次第で
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