第5話
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の人を侍らせてハーレムを築いているんだから、そんな風に見られて当たり前じゃない………そう言えば、さっきクルト君はリィン教官は”三帝国の皇族と連なる人物と結婚、もしくは婚約している”って、言っていたけどリィン教官が婚約者しているメンフィル帝国のお姫様って、どんな人なの?」
「何だ、知らなかったのか?メンフィル帝国の皇族に連なる人物はセレーネ教官だぞ。」
「ええっ!?セ、セレーネ教官が!?でも確かセレーネ教官って、自己紹介の時”アルフヘイム子爵家の当主”って言っていたわよね?しかも名前にもレン教官みたいにメンフィル皇家のファミリーネームである”マーシルン”もないし。」
クルトの口から語られた驚愕の事実に驚いたユウナは困惑の表情で指摘した。
「セレーネ教官の双子の姉である”蒼黒の薔薇”―――ツーヤ・A・ルクセンベール様はメンフィル皇家の分家の養子縁組を組んでいるのです。その為、ツーヤ様の妹であるセレーネ教官もツーヤ様と養子縁組を組んだメンフィル皇家の分家の養子にしてもらったとの事です。」
「そ、そうだったんだ………ねえねえ、アルティナ。上流階級の人達がリィン教官に縁談を提案しているって言っていたけど、もしかしてその中にはあたしでも知っているような凄い身分の人とかもいるの?」
セレーネの意外な出自を知って目を丸くしたユウナは興味本位でアルティナに訊ねた。
「そうですね…………”セイランド家”でしたら、ユウナさんも知っているのでは?」
「へ………”セイランド”って、もしかしてウルスラ病院に外科医の一人として務めているセイランド先生の事!?」
アルティナの問いかけを聞いてある人物に心当たりがあるユウナは驚きの表情でアルティナに確認した。
「はい。正確に言えば、ユウナさんが言っている人物の”姪”に当たる人物である”ルーシー・セイランド”という人物との縁談が提案されたとの事ですが。」
「驚いたな……”セイランド家”といえば、”レミフェリア公国”を代表する医療機器メーカーの一つ―――”セイランド社”の創始者の一族で、大公家とも連なる一族のはずだ。という事はひょっとしたらその縁談はレミフェリア公国の大公家の”意志”も関わっているかもしれないな………」
「大公家って、レミフェリア公国のトップの大公の一族の事でしょう?セイランド先生がそんな凄い家の出身だったなんて、知らなかったわ…………っていうか、何気にリィン教官との縁談相手になったその人も皇族の関係者って事じゃない。結婚しても、皇族関係者の女性との縁談の話が来るって、リィン教官の女性運って一体どうなっているのよ………」
アルティナの説明を聞いたクルトは目を丸くした後考え込み、ユウナは信じられない表情で呟いた後疲れた表情で溜息を吐いた。
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