第二部 英雄たちの策動
二人だけの…
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「………はい」
? あのクレープ屋さん、何かあるんだろうか?
そういえば、ミックスベリー味は恋が叶うだとか言っていたような気はするけど……
クレープを手にして街を歩く。そろそろ、曹操と待ち合わせた公園につくはず。
「――ねー、彼女?一人?」
「だったら俺らと遊ばねえ?」
……なんだか、邪魔が入ったみたいだけど。二人連れの派手な格好の男の人たちが私の前に回り込む。
私なんかに声をかけなくても、もっとかわいい子なんてその辺りにいるのに…
「ごめんなさい、待ち合わせをしているので…」
「えー、ちょっとくらいいじゃん。そんな時間かからねーからさあ」
穏便に断ろうとしても、貼り付けたような笑顔で迫ってくる。どうしよう…流石に目立つのは、避けたいけど。……いざとなったら、強行突破か―――
「――すまないが、俺の連れに何か用か?」
その声に振り返ってみれば、後ろに曹操がいた。あれ?いつの間に。
若干顔が引き攣っていて、鋭く二人を睨みつけている。……なんだか怖いよ?
睨まれた二人連れは凍りついたように動きを止めた後、ぎくしゃくとした動きで去って行った。
「まったく……君は、もう少し自分のことを知ったほうがいいな」
「……どういうこと?」
ちょっとまだ不機嫌そうな顔で私を見てくるけれど、意味が全く分からない。
だから首を傾げて返すと、すごくため息をつかれた。え、なんで?どうして?
…まあいいや。それより
「曹操。買ってきたから、食べよう?」
手に持っているブルーベリー味のクレープを差し出すと、一瞬解せない顔をしたけど受け取ってくれた。
待ち合わせ場所だったはずの公園に入って、ベンチが空いてなかったので、ストロベリー味を一口食べる。うん、美味しい。少し口周りは汚れてしまうけれど。ソースを指で拭って、ぺろりとなめる。
…ストロベリー味だけじゃ物足りないなぁ。
「ね、曹操」
「どうした?」
「一口、頂戴?」
ちょんちょんと指で隣の曹操をつつく。ブルーベリーのほうも気になる。
曹操が差し出してきたクレープに噛り付く。あ、ブルーベリーもおいしい。
勿論、ただとは言わないから。
「私のほうも、あげる」
差し出すと、曹操は予想外だったみたいで一瞬固まる。どうしてもいやらないいけど……
「……自覚してやってるのか?」
「?」
何か言った気がするけど、よく聞こえなかったので、首を傾げる。そんな、理解をできないような視線を向けられても、私も困るんだけど…。
「はい、曹操も食べてみて?」
「いや、しかしだな…………」
「食べて、くれないの?」
「…………わかった」
…泣き落とし(?)は演技だったけど、観念し
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