第34話 愛国獅子団と平良英知の危険な野望 ターン32
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
らずに解散勅命を行ったと聞く。
推進している世界日本化計画を土足で踏み躙り、
戦争を終わらせる停戦交渉に思いっきり泥を投げつけたのだから珍しくキレるのも当然だ。
猫平デモクラシーによって表現および思想の自由が尊重されるようになったが、
今回の件については猫平内閣の閣僚たちも頭を痛めていることだろう……。
愛国獅子団の大幹部であり、軍事指導者でもある
第七艦隊提督の平良英知中将も御前会議の動きは掴んでいたのだろう。
必死に軍令部総長の僕に日本に早く帰国して力を貸して欲しいという連絡を何度か入れてきた。
第三艦隊や軍令部との秘匿量子暗号通信は防諜を恐れて最低限のやり取りしかしていないのに――。
平良中将は気軽にロンドンの大使館までホイホイと情報を送ってくるので困っている。
暗号解読について言及すると「愛国獅子団独自の高度なパープル暗号が解読されるはずがない」とのことだ。
史実の旧日本軍もそう思って英米に解読され筒抜けになっていた暗号を終戦まで使用していたのだろう。
こいつらは僕が帰国するころにまとめて処分することになるだろう。
今や「海軍一の無責任男」と呼ばれている平良中将から送られて来た
愛国獅子団の決起に参加するという血判状のメンバーが凄すぎて噴いた。
まず猫平首相に干されたはずの旧陸海軍過激派将校の面々。
・部下を虐めて自殺させたが無罪放免となったカントン軍の“酷将”花谷(陸軍)元中将。
・前大戦時に参謀に反対された兵站を無視した成吉思汗作戦で、
多くの将兵を餓死に追いやった“無能”牟田口(陸軍)元中将。
・前世界大戦で部下に特攻自爆を命令し自らは敵前逃亡した“最凶”富永(陸軍)元中将。
・富永の手下で特攻自爆を行わなかった戦闘機乗りを監禁する施設を運営していた“蛮人”倉澤(陸軍)元少佐。
・数々のキチガイ宇宙作戦とキチガイ特攻兵器を立案した“狂人”黒島(海軍)元少将。
陸軍の割合が多いのは、そもそも陸軍の方が人数が多いのもあるが、
海軍の腐敗軍人は満州会戦で敵前逃亡をかまして戦死したというのが理由だ。
そして満州会戦後に冷や飯を食った人物は、
・ガメリカ人にコードネーム"BAKA"と呼ばれたラブドール爆弾の発案者で、
満州会戦では敵軍に内通し、中帝国滅亡後は逃亡潜伏している“キ印”大田(海軍)元大尉
・満州会戦前にハニトラに引っかかり重要作戦情報を奪われ続けていたにも関わらず、
責任を問われることを恐れて黙っていたが、軍令部にバレて更迭された福留(海軍)元中将。
・山下陸軍長官から軍制改革の際に明るみになった、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ