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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三話 裏切りが勃発しました。
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て離した。
「俺の前世をお前たちは知っているか?・・・・アル中の父の暴力を受け、ほとんど母子家庭同然で育ち、死に物狂いで働いて、家庭を持てたと思ったら俺の経営している会社は倒産・・・・。保険金目当てでの覚悟の自殺を決行してここにやってきたんだ。ここにやってきてからの俺は幼少期は平凡な家庭で育った。軍人だった父は軍人らしからぬ父でな。よく暇を見つけては俺と妹と母と共に過ごしてくれたものだ。」
ベルンシュタインは遠い目をしながら過去を回想している。その思い出に浸っている時の彼は一瞬幸福そうだった。
「だが、それもあの戦いのせいで台無しだ!!せっかく手に入れかけた幸福を、粉微塵にしてくれたのは奴なんだ!!奴がいなければ・・・・!!こんなことには・・・・!!」
「どうして戦争のせいだって思わないの?たとえあの戦いで生き残ったとしても次の戦いで撃沈されるかもしれないのよ。」
「父は一流の艦長だった!!!そんなことはない!!!」
4人は愕然となった。ベルンシュタインの眼は血走ってどこか狂乱の体を見せていたからだ。
(復讐者は精神を蝕まれる、か・・・・。)
レイン・フェリルはふとそんなことを考えていた。彼の所業がどこか一線を画していたのも、結局は復讐にとらわれて何もかもを捨ててしまったからに違いない。そんな人間をキルヒアイス以外の3人は嫌と言うほど見てきていたし、実際遥か彼方にいるもう一人の人間もまた、ベルンシュタインと同じような、いや、それ以上の人間だった。
「フィオ、これでわかったでしょう?コイツ、自分の事しか考えていない最低な奴だわ。」
ティアナはそう言ったが、どこか悲哀の色を帯びていた。敢えて突き放すような言い方をしなければ、この場を去れなかったのだと思ったに違いないと、レインは思った。ティアナはフィオーナとレイン・フェリル、キルヒアイスを促して立ち上がらせた。話の間中キルヒアイスは口をきかなかったが、時折自制心を抑えるため、こぶしを握り締め、あるいは時折悲哀の色を帯びた色を瞳に浮かべていた。
「・・・・一つ言い忘れていたわ。」
ティアナはベルンシュタインを振り返った。
「もし会見中にラインハルトを襲うような真似を少しでもしでかしたら、今度は腕を折るだけじゃすまないわよ。即座にアンタを殺すことになるわ。」
ベルンシュタインは腕をさすりながら、なお、憎悪の眼で3人を見据えていた。
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