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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三話 裏切りが勃発しました。
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もう一人、後から入ってきたキルヒアイスもそれに倣った。ベルンシュタイン中将と話をする以上、自分たちの正体も明かすことになると思ったフィオーナが同行を頼んだのだ。
「それで、私に話とは?」
「あなたは転生者ですね?」
いきなり差し込まれた問いかけにベルンシュタイン中将は眼を見開いたが、やがて失笑ともいえる笑いを漏らした。
「なるほど・・・それで色々とわかりました。私も今まで銀河英雄伝説の二次作品を多く読んできましたが、たいていの場合転生者は一人だと決まっているものでした。この世界ではそれが通用しないというわけですね。あなたたちもそうだったとは思いもよりませんでした。ですが・・・・。」
ベルンシュタイン中将の眼が、キルヒアイスに向けられる。
「すでに話を聞かされて知っています。信じられない話だろうと言われるかもしれませんが、私、そしてラインハルト様はその事実を受け入れています。」
と、無言の問いかけにすぐに答えたのだった。
「正確に言えば、対転生者用転生者として、私たちが送り込まれたわけだけれどね。アンタみたいなラインハルトをぶち殺そうという不埒な人間を殺すためによ。」
ティアナ!という親友の小声の叱責を聞いてもベルンシュタイン中将は今度は顔色を変えなかった。
「なるほど・・・・。」
彼は一息呼吸した。自分の中にある気持ちを整理しようとしたのかもしれない。
「あなたたちは何故ラインハルトに味方するのですか?別に自由惑星同盟に転生し、ヤン・ウェンリーに味方してもよかったはずでしょう?」
「ヤン・ウェンリーの事は偉大な智将として私たちは尊敬しています。ですが、彼にラインハルトの役割をさせようとしても無理です。あなたも彼の性格はご存じでしょう?ラインハルトが帝国を統一し、自由惑星同盟を統一若しくは和平的な手段で共存する結末に持っていければ、少なくとも数十年は平和が訪れるからです。」
「・・・・・・。」
「逆にあなたに聞きます。どうしてラインハルトを殺すような真似をなさろうとしたのですか?」
「何故、ラインハルトなどを庇い立てするんだ?」
突如口ぶりが一転した。それまで丁寧だった口ぶりが一転して冷酷なものに代わり、絶対零度の温度を纏い始めたのだ。
「あれは数百万の同盟軍を殺し、無用な遠征で数百万の将兵を殺した。バーラトの和約をもっと早く締結していれば、ファーレンハイト、シュタインメッツと言った将帥が死ぬこともなかったのだ。それだけじゃない。ヴェスターラントの核攻撃を黙認して200万の民衆を見殺しにした奴だぞ。」
「言ってくれるわね。彼がおこした様々な改革を認めないってわけ?」
ティアナが尋ねた。
「あんなもの、一時の気紛れに過ぎない。『民に必要なのは公平な裁判と公平な税制度、ただそれだけだ。』などと言ってくれているが、俺に言わせ
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