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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三話 裏切りが勃発しました。
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に言えば、彼だけではなく捕虜となった貴族たち、である。
兵士たちはまだいい。復帰を希望する人間はまた軍において勤務できるからだ。だが、将官となれば反乱を起こした主要人物としてリストに載り軍法会議等にかけられる公算が高かった。
彼らの中には惜しむべき才能を持つ人間も多い。また、そのような才能の有無にかかわらず、一度はやり直す機会を与えたいというのがフィオーナの偽らざる気持ちだった。
「提督、あの、帝都オーディンから通信が入っています。」
サビーネが知らせに来た。物思いにふけっていたフィオーナは顔を上げた。
「誰から?」
「軍務尚書閣下です。」
教官が!?という言葉を危うく呑み込むと、フィオーナは立ち上がった。このタイミングで連絡が来たという事は捕虜たちの処遇についてだろう。
「通信室で受けるから、回してもらえる?」
サビーネに依頼したフィオーナは独り狭い通信室に足を向けた。
数分後――。
ベルンシュタイン連行の指令を聞いたとき、フィオーナはディスプレイ上のイルーナに尋ねずにはいられなかった。
「教官が反論なさらなかったのは意外でした。」
『私が一個人の感情に支配されて大局を見誤ると思った?』
微笑交じりの指摘にかつての教え子は赤面した。
『確かにジェニファーの仇は取ってやりたいけれど、それとこれとは別物よ。ラインハルト自身もよく私の気持ちを知っているわ。だからこそベルンシュタインとの会見を承諾したのだと思うけれど。』
「えっ?」
『ベルンシュタインがおとなしくこちらの宣告を受ければそれでよし、受けなければそれ相応の手段で精算してもらうのよ。』
「・・・・・・・・。」
フィオーナは言葉もなく教官の顔を見つめた。個人の感情に支配されていないといいつつ、ベルンシュタインを処断する方向には変わりない様だ。
『一方的な処刑では権力に物を言わせて殺したといわれるかもしれないけれど、そのような状況にもっていかなければよいだけの話。もっとも、憲兵局長でありながら各種のテロを起こし、政府要人に重傷を負わせ、帝都を混乱させた罪は充分に重いけれど。』
「・・・・たとえ、転生者であったとしても、ですか?」
『彼が転生者であろうとなかろうと、事はそれを考慮するところをとうに超えてしまっているのよ。』
「ですが、私たちも彼に便乗した事実はあると思います。」
いつの間にか微笑を消していた元指導教官はと息を吐いた。教え子の考えていることがおおよそ分かったという風である。
『では、どうすればいいというの?まさかとは思うけれど、バイエルン候エーバルトのように彼をラインハルトの旗下に集うよう誘うつもりではないでしょうね?』
「駄目でしょうか?」
『それで、彼がラインハルトを、キルヒアイスを、周囲の提督を巻き込んで殺すような暴挙に出たら
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