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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三話 裏切りが勃発しました。
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。また、ブラウンシュヴァイク公側の残存戦力もまた1万余を数える兵力が残っているといいます。それだけの戦力を閣下は悉く沈めるおつもりですか?」
「・・・・・・・・。」
「今ローエングラム体制に必要なのは、苛烈な弾圧ではありません。むろん、寛容と慈悲にも限度ということはありますけれど、今この時においては彼らに与える最良のものはこれらの性質を持つ者ではないでしょうか?」
「異議あり!!」
いち早く叫んだのは、憲兵副総監のヴァリエだった。
「マリーンドルフ伯爵令嬢は何か勘違いをなさっておいでのようです。今ベルンシュタインを許せば、当然彼はローエングラム閣下に対して会見を申し込んでくるでしょう。彼に邪心があればその場でローエングラム閣下を暗殺しようという物騒な行為に及ばないとも限らない。そのような危険性をはらむ結果を助長するわけにはいきません。」
「奴に一片の理性があればそのような問題は論ずるに足らぬ。」
ヴァリエにこう言い放ったのはロイエンタールだった。
「会見の前には当然捕虜たる者、身体検査をされることとなっている。それに、ローエングラム公お一人が立ち会うわけではない。また、非礼を承知で申し上げるならば、たとえ暗殺が成功したとしても、奴はその場で処断されるだけだ。」
ロイエンタールが放った最後の言葉を隣にいたミッターマイヤーが一瞬顔色を変えて止めにかかろうとしたが、ラインハルトが制した。
「いいのだ、ミッターマイヤー。」
いささかも怒りの要素を含まない声でそう返すと、彼は視線をヴァリエに戻した。
「フロイレイン・ヴァリエ、ロイエンタールの言う通りだ。彼奴が私の命を奪ったとしても待っているのは死のみだ。常識ある人間ならばそのことを理解できぬはずはない。もっとも・・・・。」
一瞬ラインハルトのアイスブルーの瞳に不敵なきらめきが宿った。
「奴が果たして常識ある人間かどうかはわからぬがな。」
何もかも見透かしての事なのか、あるいは考えがあっての事なのか。ラインハルトのアイスブルーの瞳は無言の感情をこめて万座の視線を返し続けていた。
「フロイレイン・イルーナには何か意見はおありか?」
ラインハルトは傍らに座っている「姉」に尋ねたが、彼女は小さくかぶりをふっただけだった。それを見つめた後、ラインハルトは「他に異存はないか?」という問いかけを万座に発し、10秒ほどまった後、
「フロイライン・マリーンドルフの意見を採用し、彼奴を帝都に連行するようにフロイレイン・フィオーナに伝えよ。」
と、述べた。ラインハルトの決定によりベルンシュタインは帝都に連行されることとなったのだった。


* * * * *
ベルンシュタイン中将が捕虜となった時、フィオーナはまだ直接彼と面会していないにもかかわらず、彼の今後の事を考えずにはいられなかった。正確
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