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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三話 裏切りが勃発しました。
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族連合艦隊はもはやなすところがなかった。停戦警告を無視して突っ込み、包囲側に撃沈される艦、ベルンシュタイン中将側に突入し、相打つ艦等が続出したが、結局1万隻近い艦が投降を決め、さらに、アレットとロワールと対峙・追尾していた別働部隊の残存艦隊5000隻余りも降伏を申し込んできた。

「ベルンシュタイン中将が降伏を求めております。」

 一瞬フィオーナはためらった。もしかするとこれも策略で、ブラウンシュヴァイク公爵とベルンシュタイン中将の間で打ち合わせが済んでいることなのではないか、と思ったからである。
 原作でのキルヒアイスの最後の事がふと、フィオーナの脳裏をよぎった。だが、あの状況と今自分たちがいる状況とは根本的に異なる。
 フィオーナは降伏を受諾するか否かを保留にし、ただちに帝都に指示を仰ぐことにした。

 折り返し連絡が入ったが、それはベルンシュタイン中将側の降伏を受諾せよ、というものだった。


* * * * *
ベルンシュタイン中将が降伏を求めていると伝え知ったラインハルトは一顧だにせずに吐き捨てるようにして言った。
「そのような降伏等、歯牙にもかける必要はない。主を裏切り、自分の保身を目的とする降伏など、想像しただけで反吐が出る。」
今にも唾を吐かんばかりの苦々しい表情だった。これには諸提督だけでなく転生者サイドも同様の考えだった。何しろベルンシュタインの策略によってジェニファーを殺されているのだ。その他にもミュッケンベルガー元帥らの政府の中枢要員を相次いで襲わせているし、バイエルン候エーバルトにしても卑劣同然の手段で陣営に引きずり込んでいる。
 そんな男が何の役に立つか、というのが将星の一致した考え方だった。

「お待ちください。」

万座が降伏を拒絶する方向に決定仕掛けた際、一人発言を求めた者がいる。
「フロイライン・マリーンドルフには何か異論があるのか。」
ラインハルトが目を向ける。
「高官会議の場で一介の秘書官にすぎない私が発言すること自体、出過ぎたことだという事は充分に承知しております。ですが、閣下、皆様方、降伏を受諾しないことはローエングラム体制にとって今後の禍根を残すこととなります。」
ラインハルトの傍らに座るイルーナ・フォン・ヴァンクラフト軍務尚書が目を細めたのを列席していたヴァリエやバーバラら転生者たちは見逃さなかった。
「理由は?」
「はい、仮にベルンシュタイン個人が降伏を求めてくるのであれば、閣下や皆様方の仰せのとおり、生命を助けることこそ彼の卑劣さを認めることとなり、容認できません。ですが、問題は彼の側には彼だけではなく多数の将兵がいるという事です。」
「・・・・・・・・。」
「エリーセル提督の報告では、ベルンシュタイン中将側は約1万隻100万人近い将兵がいるといいます
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