暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三話 裏切りが勃発しました。
[1/10]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
艦橋フレイヤに立つティアナは思わず足を踏み鳴らしていた。ベルンシュタイン中将が裏切ったという知らせは、包囲陣側にとっても衝撃だった。通信には乱れた敵があちこちで裏切り者が出たという叫びを交わし続けている。この状況に包囲側も戸惑ったが、ともかくも一つの動きを出した。フィオーナが砲撃中止の指令を下したのである。しかし、戦闘態勢解除はさせなかった。
「アイツ、なんて、最低な、奴なの!?」
ティアナは一語一語区切るように足摺りして憤った。だが、彼女にしてもそれ以上砲撃を続けることはできなかった。ブラウンシュヴァイク公爵側が早くも裏切り者を討つために包囲側を放置して動き出したからである。
フィオーナの処置はある意味で正しかった。ブラウンシュヴァイク公爵を始めとする貴族たちは裏切り者を、それも平民の裏切り者を許さなかった。
「おのれ・・・・!!ベルンシュタインめが・・・・!!」
ブラウンシュヴァイク公爵は足摺りして憤った。
「これだから平民風情は信用できんのだ!!儂がどれだけ恩義をかけてきたと思っておるか!?」
足を踏み鳴らして憤ったブラウンシュヴァイク公爵は周囲に裏切り者を討てと下知した。
「裏切り者を逃すな!!」
「それでも帝国軍の端くれか!?」
等の憎悪の視線は遠征軍よりもベルンシュタイン中将側に向けられたのである。
「突撃せよ!!!」
という狂奔命令は躊躇なくたちどころに実行された。ベルンシュタイン中将側にしても、にわかに起こった指令であり、さらに多数の貴族が加わっていることもあって一枚岩ではなかった。裏切れという指令を受けて当惑しているところを撃沈される艦が続出したし、憤った艦がブラウンシュヴァイク公爵側に加担して暴走を始め、それに巻き込まれて爆発四散する艦隊が後を絶たなかった。
狂奔する殺し合いは瞬く間に波及し、包囲陣は巻き込まれないように後退して成り行きを見守るしかなかった。
狂奔する裏切りとそれを討とうとする者の混沌の渦はしばらくは収まりそうになかった。包囲側が幾度も停戦するように勧告を下してもなしのつぶてだった。なすすべもなく見守るしかなかった包囲側に、一片の通信がもたらされる。
ベルンシュタイン中将側がブラウンシュヴァイク公爵の旗艦ベルリンを撃沈したというものだった。
ブラウンシュヴァイク公爵の旗艦ベルリンが撃沈されたという報告の詳細がほどなくしてフィオーナの元にもたらされた。
憤怒に駆られたブラウンシュヴァイク公爵は艦ごと体当たりするようにベルンシュタイン中将の旗艦に挑みかかったが、前後左右から砲撃を集中されて爆沈したのだという。
脱出したシャトルはわずか数隻。その中にシュトライト准将はいたが、ブラウンシュヴァイク公爵とアンスバッハ准将の姿は見当たらなかった。
盟主を討たれた貴
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ