第97話 変わり身
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もないし」
「あ、貴方達は一体何が目的なんですか?」
赤い光の中でぼやけたように黄色い光を眼から出しながらギザギザの歯を覗かせる。
この態度は本物か態とかまでは分からない。
騙す事に長けてきた連中の一角を担っている奴だ......油断はしない。
天道は修羅道に目配せをすると臨戦態勢を崩さずに話を進める。
「命を助けてくれるなら話そうかな。君達には貴重な情報になるし、ボクを捕虜に出来るなら良い条件だと思うよ」
「......分かった。掛け合ってみよう」
「さんきゅう」
「何だっけ?あー、そうそうボク達はボク達の世界の戦争に勝つ事だよ」
「戦争?」
「もう始まっているみたいだけどね......まあ、ボクの目的は別にあるんだけどね」
「......」
「命を助けてくれるなら話すけど。ボクは元の姿に戻るのが目的さ」
「「!?元の姿!?」」
「そうそう。十尾である術を使うとね。ボクのようなモノになるんだよ。まあ、記憶は無いに等しいけどね」
白ゼツの誕生の経緯に触れておくと
彼はサソリが居た世界で無限月読を使われて人としての個性を喪った成れの果てだと云われており、いつか来る戦争に向けての兵として用意された駒に過ぎなかった。
元の姿形、年齢、性別全てが不明で自分の立ち位置が分からない苦しさがある。
「黒は暴走し過ぎたね。あの時に一気に時空間を使うべきだったんだよね......マダラの力で戯れなければね。うーむこのまま行ってもボク達が消耗するだけだし、ボクが元に戻れる保証もないわけだ。だから素直に投降しよっかな〜てね」
両手を上げて降参のポーズをする白ゼツに天道達は戸惑いながらもチャクラを乱す黒い棒を突き刺して動けなくさせた。
「割と痛いね」
「当たり前だ貴様のやってきた事を考えれば生ぬるいくらいだ」
修羅道がワイヤーで捕縛しながら、餓鬼道がチャクラを限界まで吸収をして抑え込んだ。
「一応、白ゼツ撃破を連絡しておくよ」
と黒いピアスにチャクラを流し込んで通信をしようとした時に白ゼツは?せ細りながらもまるで道化のようにニタニタ笑っていた。
「一つだけ良いかな?別の空間と空間を繋ぐには目印になるモノが必要なんだけど......サソリにそれはあるのかな?」
その意味を思い知るのはもう少し先だった。
マダラの黒い意志は確かな実力と能力を持って学園都市を崩壊させようとしていた。
十尾まで残り六尾ーーー
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