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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第97話 変わり身
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?だったら問題なくない?」
「最初のはただのレベルアッパーよ。大きな装置を動かす補助用の......ガソリン車のエンジンバッテリーみたいなものよ。本命はこれからになるわ」
「!?」

「ど、どどうすれば良いのよ!?」
あからさまに専門外の事を言われて、混乱し始める御坂に布束は起動した機械のプログラムからとあるデータを探り出していた。
「私の能力を全開にすればなんとか持つかしらぁ?」
「そうなると持久戦になるわね......あまり得策じゃない。......ここも違う......凍結したところになるのかしら......!?あったわ」
布束は興奮冷めやらぬ形で接続をしてプログラムを起動させた。

「レベルアッパーの欠点を挙げるならば、他人の脳を無理矢理自分の脳回路に当てはめる事にある......チューニングを変えるとなるとロスするエネルギーが出てくるからあまり効率的にはならないわ。だからね」

布束は起動したプログラム名を表示させて当事者である御坂と食蜂ミサカに見せつけた。
「みさかねっとわーく?」
「同じ脳回路ならロスが少ない分、純粋な能力上昇が期待出来るわ」
「あ、あたし!?」
「そうよ。一応レベル5でしょ?頑張りなさい。そしてできればその後の経過をレポートにして提出すれば文句ないわ」
「クォラァァー!研究に結びつけんな!ってかレベル5なら隣にもいるわ......」

「お姉様がなぜここにいるのでしょう?っとミサカはまじまじと水槽に浮かぶ奇妙な物体を眺めながら言います」

逃げやがったコイツ......

「あの実験から生き残った数は9969人ね。そこに貴女を足して9970人でゼツの莫大なネットワークを叩くしかないわ」
「こんな貧相な身体で大丈夫ー?」
「身体は関係ないでしょ!!ってか食蜂戻っているなら手伝いなさいよ!」
「あー!そろそろ時間ね。頑張りなさいよ......割と頼りにしているわ」
ミサカからメンタルアウトを解除して倒れ込んだのを見届けるとやや混乱しながらもパンパンと頬を叩いた。

「おそらく単純な力だけでレベル6に近くなると思うけど......相手は230万のネットワークと未知の力を使うわ。油断しないことね」
「分かった......それにね本当は9971人だからね」
「?」


******

路地裏で保護されたサソリだがチャクラの消費が激しく満足に体を動かす事が出来ないでいた。
更にゼツにより放たれた鉄筋のレールガンにより損傷した箇所から帯びていた電撃が楔のように分身組織を構成している土遁チャクラを蝕みながら毒のように破壊していく。

ま、まずいな......
このままだと......どうする?
甘く見ていた。これが穢土転生......
オレの力を超えている

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