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DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第十一話:手向けの花は炎の様に
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…抜けん!?』
『悲しいなあ……君のその勇ましさに触れるほど、私は悲しくなる』
ドルマゲスはそう言うと、持っていた杖を兄様に向けて翳した。
『ぐわっ! き、貴様……何をした? か、身体が……動かん!』
どうやらドルマゲスに何かをされ兄様は身動きがとれなくなっている様だ。
そんな兄様に近付くドルマゲス……止めて!
『おのれ……ドルマゲスと言ったな。その名前、決して忘れ』
『ほう……私の名前を忘れずに居てくれるというのか。何と喜ばしい事だろう。私こそ忘れはしない。君の名は、たった今より我が魂に永遠に焼き付く事になる。さぁもうこれ以上私を悲しませないでおくれ……』
『くぅっ! き、貴様ぁぁぁあっ!!』
次の瞬間、ドルマゲスは兄様を抱き寄せる様にして、持っていた杖で身体を貫いた!
こ、こんな……み、見たくなかった……兄様の最後なんて……
それでも兄様は最後までドルマゲスを睨み続けてた……
『君との出会い……語らい……その全てを我が人生の誇りと思おう。 ……君の死、無駄にはしないよ』
ドルマゲスは息絶えた兄様に呟くと、一転して立ち上がり狂った様に笑い出した。
その手には不気味に光る杖が……一体、コイツは何者なのか!?
『旅の方よ……リーザス像の記憶、見届けてくれたか』
気が付くと頭の中の映像は終わっており、私の周囲には先程戦った盗賊だと思っていた連中も集まっている。多分、彼等にも見えたのだろう……先程の映像が。
『私にも何故だかは解らぬ。だがリーザス像は其方等が来るのを待っていた様だ……願わくば、このリーザス像の記憶が其方等の旅の助けになれば……私も報われる……』
兄様の言葉を聞き連中を見ると、先程の映像が助けになってるかの様に頷き合っている。
『ゼシカよ……これで我が魂の欠片も役目を終えた。お別れだ……』
「いやぁ! 如何すれば良いの!? お願い逝かないでよ兄様……」
折角また声を聞けたのに……お別れなんて嫌っ!
『ゼシカ……最後にこれだけは伝えたかった……この先も母さんはお前に手を焼く事だろう。だがそれで良い……お前は自分の信じた道を進め……さよならだ、ゼシカ』
そこまで言うと、リーザス像の炎が消え、兄様の気配も感じられなくなった。
私は思わずその場に崩れ落ちる……
両目から溢れる涙を両手で押さえ込む様に……
でも止まる事は無い……
「ふーむ……何たる事じゃ。あのサーベルトとやらを殺した奴め……間違いなくドルマゲスじゃ!」
「オ、オッサン…! 何時の間に!?」
何やら緑の魔物が現れ、先程の映像の事を語り出した。先程まで居なかったので、筋肉ダルマが驚いている。
「この娘さんが一人で塔の中に入っていったから、心配になって後を付けたのじゃ……だがそんな事より、何故だか
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