第32話 総統は辞めても、アイドルは、やめられない! Ev14
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
て会場のドクツ国民と共に、
「私たちはずっと…でしょう?」「いっしょ」「さよならをありがとう」を歌う。
アンコールの歌と共にドクツ第三帝国のこれまでの軌跡が流れる。再生・躍進・挫折・崩壊。
それでも、いつまでも、どこまでも、いっしょに、希望を捨てずに進んでいこう。
さあ一緒に歌おう、一緒の時間を、一緒の夢を、共有する幸せを感じながら――。
この広い世界でレーティア・アドルフと巡り会えた幸せを歌おう♪
様々なコンサートを演出してきた宣伝相のスタッフ達も舞台裏で感動の涙を流している。
はじまりは、いつか終わりになる、けど、それは新たな始まり。
ドクツ民は諦めない。新たな夢の始まりに、抱いた希望と憧れを忘れずに――。
「ありがとう! これからもレーティアをよろしくお願いします!」
総合プロデューサーのグレシア・ゲッペルスも会場の熱気に応える。
アイドルが居る風景が今まで不変だと思っていた。
けど、違った。
ドクツ民は自分も頑張ろう、総統に頼ってばかりじゃ駄目だと気づかされる。
また会う時は、笑顔になっていて欲しいから、亡命を笑顔で手を振り見送ろう。
一人ひとりの気持ちがハーモニーとなって繋がっていく――。
ゲッペルスが精神と時の部屋で撮影したレーティア・アドルフの歌う「約束」のPVが流れる。
誰しもが黙ってレーティアの想いを静かに受け取る。
その声は、その願いは、その祈りは、会場を、惑星を、星域を超えて、欧州の星海域に響き渡る。
伝説と呼ばれたドクツ第三帝国の解散コンサートの視聴率は、
ベルリン星域のみならずヨーロッパ星海域の全土で100%を超えた――。
約束しよう。涙を拭いて前を向いて歩いて行くことを、私は歌うことをやめない。
コンサートの後、信任を受けたゲッベルス総統代理は矢継ぎ早に各所に命令を出す。
シュテティン提督にエイリス帝国との交渉が終わるまで最終防衛ラインを死守するように指示。
国防軍には万が一にソビエト軍が惑星ベルリンを占領した場合には、
住民の保護を第一に戦時国際法が守られるか確認してから降伏するように伝えた。
外務相には大日本帝国の杉原うめ外務次官と協力しビザ発給するよう指示。
親衛隊には惑星中の船舶をかき集めてベルリンから避難を希望する者を
オフランスの惑星パリまで護衛するよう要請。SSも総統代理に従った。
オットー中佐が無事に“アドルフの遺産”の移送を終えて、
超弩級戦艦ビスマルクでアウシュビッチに向かうのを確認してから――
魂の抜け殻となった伏見空の身体を引き摺って船室に押し込み。
ヴィルベ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ