第32話 総統は辞めても、アイドルは、やめられない! Ev14
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
イドルの魅力》をしみこませるのよ」
情報の発信元がはっきりしており、
事実に基づく情報で構成されたプロパガンダをホワイトプロパガンダという。
このコンサートは全て事実に基づいて構成されている。
シャーリー・アキという存在でさえ、満州映画協会の猫平社長が公式サイトを用意している。
事実というのは、与える側の情報の選び方(制限や虚偽にならない範囲での改変)や
与える順番や魅せ方(演出)によって、
受け取る側の印象や判断結果に大きな影響を与える。
コマーシャルなどのメディアのみならず様々な活動で今や当たり前に行われている手法。
休憩時間中に流れるソビエト軍の情報、戦時国際法を無視した焦土作戦。
シベリアへ連れ去られていく捕虜となった兵士、私物を没収される占領惑星の住民。
ネーム・コーリングによって対象をネガティブなイメージと結びつける。
共有主義に対する恐怖、不安、疑念、ネガティブな(そして漠然とした)情報を広めていく。
ゲッベルス宣伝相はコンサートでドクツ民らが
自然な意志でレーティアの亡命と無条件降伏を受け入れることを祈っている。
これは洗脳や思想誘導や大衆の統率などではない(強弁)
マーケティングやプランディングの分野で当たり前に使われている技術なのだ(白目)
プロパガンダを許せないと拒否するのは容易い。
そういう人間こそプロパガンダに騙されやすい。
必要なのはプロパガンダをちゃんと知ることで自己防衛の手段として活用することだ。
頃合いを見てゲッペルス宣伝相が姿を現す。
「第三帝国のみなさん、国防軍のみなさん、総統代理のゲッペルスです。
私は総統レーティア・アドルフに同盟国へと亡命するよう進言しました」
ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…ざわ…
ゲッペルスの亡命の進言を拒否するアドルフの姿が映像に流れる。
亡命を拒否し最後まで祖国ドクツの国民ために尽くすと言う総統の姿に畏敬の念を感じ、
もう逆転する手段がないんだと嘆く総統の姿に深い悲しみを覚える。
「アドルフ総統は、私ゲッベルスを総統代理として選びました。
この重大なる運命の時に責任の重さを自覚しつつ、私は総統の意志を尊重しつつも皆さんに問いたい」
「私たちに必要なのは、第三帝国のアドルフ総統なのか、
それともアイドルであるレーティアなのか」
「このまま惑星ベルリンがソビエト軍に蹂躙されれば彼女は死ぬことになる。
本当にそれで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ