第十一幕その三
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「和歌を詠うことを主にやっていくよ、じゃあ今は」
「うん、研究室に戻ってね」
「論文を書いて」
「和歌会の用意もしよう」
「そちらもね」
皆は先生の秘書的な役割もしています、そうしてとかく世事のことには疎い先生を助けているのです。
それで、です。今もなのです。
「僕達も手伝うから」
「準備もしていきましょう」
「忘れものとか抜かりはないか」
「そうしたことをね」
是非にとお話してです、そうしてでした。
先生はアマゾンマナティーの論文も書いて明日の和歌会の用意もしていきました。そして用意が終わったところで。
王子が執事さんと一緒にお部屋に入ってきました、そのうえで動物の皆の手助けを受けてお仕事を終えた先生に言いました。
「今和歌会の準備終わったんだ」
「うん、そうだよ」
先生はその王子に笑顔で答えました。
「これで明日もね」
「無事にだね」
「参加出来るよ」
「準備万端整って」
「心置きなくね」
先生は笑顔のまま王子にお話します。
「出来るよ」
「それはいいことだね、それで僕も参加するけれど」
ここでこうも言った王子でした。
「お花見するんだよね」
「うん、今年もね」
「悪いね、僕も招待してくれて」
「王子も来てくれるよね」
「うん」
先生は王子に笑顔で答えました。
「その日は幸い予定もないし」
「それじゃあトミーも皆も来てくれるし」
「楽しく飲んで食べられるね」
「桜も観てね」
「日笠さんも来るよね」
「うん、お誘いかけたら凄く喜んでくれてね」
そしてというのです。
「絶対に行きますって言ってくれたよ」
「日笠さんがそう言わない筈がないし絶対にね」
「来てくれる」
「そうなるよ」
こう言うのでした。
「日笠さんならね、ただね」
「ただ?」
「いや、何もないよ」
先生は日笠さんが先生についてどう思っているのかをヒントでお話するつもりでしたが止めました、先生は気付かないと思って。
「気にしないで」
「うん、じゃあね」
「それでお弁当持って行くよね」
「お握りにから揚げ、ハンバーグにエビフライってね」
「卵焼きや野菜のお浸しもだよね」
「そう、それとね」
さらにというのです。
「デザートのフルーツも沢山持って行くから」
「そちらもね」
「お野菜とかも忘れないで」
「勿論フルーツもね」
「じゃあかなり沢山のお弁当になるね」
「王子もシェフの人が作ってくれるんだよね」
「それ持って来るからね」
王子もそうだと答えます。
「宜しくね」
「そちらもね、日笠さんも作って来るって言ってたし」
「やっぱりね」
「あれっ、やっぱりなんだ」
「うん、やっぱりだよ」
王子は先生ににこりとしてお話しました。
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