第31話 第三帝国の終焉とコンサートの舞台裏 Ev13
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ュータのデータにアクセスできるよう取り計らうわ」
「お願いする。後は極秘作戦を任せられる信頼できて、口が堅くて、能力のある提督を――」
「貴方も無茶ばかり言うわね。そんな人物がホイホイいたら苦労しないわよ!」
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「で、何とかなりそうなの?」
「超弩級戦艦ビスマルクは動くそうだ。サイズ的に制御装置ごと運ぶことができる。
燃料も備蓄を捻り出せばソールの恒星圏を抜けるくらいはある。
できれば恒星圏を取り巻く雲の中でワープゲートエリアを避けた場所を――ここだ」
「そこって……無人惑星アウシュビッチじゃない」
「そう。第一次大戦で強制収容所があったところだね」
「知ってるわよ。惑星全土を覆う恐ろしい毒ガス兵器が使われて虐殺が起こった場所よ。
戦後に各国が交戦協定を結ぶキッカケになった悲惨な出来事の一つね」
「前大戦で無差別核兵器攻撃が行われたチェルノブと並んで、
欧州で知らぬものはいない惑星だけど今となっては誰も近づかない場所だ」
「確かに封印した爆弾を廃棄するには絶好の場所ね」
「極秘任務をお願いできそうな人は見つかった?」
「オットー少佐……いえ、中佐に昇進してたわね。オットー中佐を呼んだわ」
日本の明石大佐、ソビエトのビッグ・ゾルゲと並ぶドクツの切り札。
ヨーロッパでもっとも(巨乳好きで)危険な男と呼ばれた人物……
あの猫平長官が何故か高く評価してたな。ドクツに行くならと“お土産”まで預かっている。
彼になら星域破壊爆弾を預けても大丈夫だろう……。
ドクツの命運が定まってから和室で刀身を見つけながら考えていた。
何も知らなかったことにしてベルリン星域の消滅を見逃してもいいのだろうかと――
エロ主としての伏見空ならデーニッツに協力して、
レーティアとゲッベルスを助けてエロエロできれば十分だ。
モブキャラが何十、何百、何千万、億単位と死のうが一切関係ない。
だけど僕の中にある、もう一人の伏見空の記憶が囁く。
彼にとってはドクツは海軍大学時代の思い出が残る第二の故郷だ。
揶揄われたりと不快な出来事があったとしても、
人生で初めて尊敬できる友人と出会い多くを学んだ青春の場所だ。
伏見空はロンメル先輩に出会わなければ、
率先して最前線に立ち、部下と苦楽を共にすることを厭わない人間にはならなかったと思う。
例え能力はあっても、たぶん頭でっかちで、
平良英知のような自分勝手な理想を他人に押し付ける人間になってたかもしれない。
それにレーティアのこともある。自分が生み出した兵器で故郷の星域が消滅した。
アレはワープゲートが一時的に使
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