ペルソナ3
1913話
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ちんと対抗する案を持ってから言え。……いいか、独裁制などといものは、文明がまだ未発達の時代であればこそ通用した。今の時代、民主制は必須だ。それは、世界を見回せば分かるだろう?」
俺ではく、クラスの生徒達に告げる教師。
正直、民主制がそこまでいい制度だとは思わないのは変わらないんだけどな。
ただ、この場合はこれ以上何も言わないで黙っていた方がいいか。
シャドウミラーが今の体制で上手くいってるのは、あくまでも小規模だからという一面があるのも事実だし。
もしこれで国民の数が数万人、数億人といった風になれば、さすがに今と同じ体制でどうにかするのは無理なのは間違いない。
……量産型Wに政治の知識とかをインストールすれば何とかなりそうな気がしないでもないが、突発的な事態には対処出来ないだろうしな。
もしそうなったら、それこそ政治班の面々には24時間働けますか? といった事をやって貰うしかないか。
魔法球があるからこそ、可能な荒技だが。
何しろ、外で1時間だけ休憩の時間を作れば、魔法球の中で2日間休めるのだから。
ともあれ、俺の言葉から始まった教師の民主制賛美で、授業時間の大半を使う事になってしまった。
……歴史教師の小野は、話も面白いからいいんだけど。
まぁ、伊達家賛美になる辺り、歴史に興味のない人にはつまらないだろうけど。
ともあれ、そんな感じで授業が終わり……
「あのな、アクセル。あまりよけいなことをするなよな」
休み時間になると、順平が呆れ半分、怒り半分といった様子で俺に言ってくる。
「あー、悪いな。別にそういうつもりはなかったんだけど、ちょっと気になって」
「……あの教師、嫌いな相手には点数とか厳しくなったりする事もあるから、気をつけた方がいいぞ?」
「ああ、悪いな」
順平が俺から離れて、自分の席に戻っていく。
「で? 何だって急にあんな事を言ったのよ?」
順平がいなくなったのを確認してから、ゆかりが俺に向かってそう尋ねてくる。
その目にどこか悪戯っぽい光があるのは、俺の言葉に多少なりとも興味があった証か?
周囲を見て、こっちに意識を向けている奴がいない……いや、離れた場所からゆかりと仲良く話している俺を恨めしそうに見ている奴はいるが、話しても声は届かないだろう。
「俺が見てきた中で、民主制がきちんと上手くいってるといった例は殆どなかったからな」
実際に幾つもの世界を見てきたからの実感。
まぁ、全員が全員駄目って訳じゃないけど。
そこまで酷い世界は、そうそう多くはない。
「……ふーん、そうなんだ」
俺の言葉に、ゆかりは言葉短くそれだけを返す。
まぁ、ゆかりにしてみれば、俺の正体を知っているだけに、迂闊に言葉を返す事
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